15 細かな汚れに注目せよ!「ファインミストの除去 | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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15 細かな汚れに注目せよ!「ファインミストの除去」

 

私達日本人があまり気にしないのに、世界のメンテナンスパーソンが非常に重要視する事項に「ファインミストの除去」があります。メンテナンスの効率と効果を上げる上で非常に重要なポイントです。

ファインミストとは「細かな汚れの事」です。私達の身の回りには細かな汚れが非常に多くあるのです。一番分かり易いのはテレビでしょう。年末になるとテレビを(一年に一回は少ないのでしょうね)掃除したりします。水拭きでは中々綺麗になりませんが、中性のガラスクリーナーを使うと、アッと言う間に物凄く綺麗になりビックリします。まるで家電店に展示してあるテレビの様です。即ち、手入れの良くない我が家のテレビは少しずつホコリ(や手垢など)が堆積して行くのですが、少しずつである事と、我が家のテレビはこんなものだと言う諦めからつい放置してしまうのです。しかし、こうした細かな汚れを取り去ってやれば、画面の本来の美しさを簡単に取り戻します。

水は表面張力が強いので、こうした細かな汚れの除去が必ずしも得意ではありません。こうした汚れを簡単に落とすのが中性洗剤の役割なのです。

もう一つの例が写真のコップです。左側は水洗い、右側が洗剤を使用したものです。薄い油汚れや細かな汚れは水では取れません。マイルドな中性洗剤で簡単にピカピカになるのです。飲食店で左側のコップを使わされると思うとゾッとしますよね。

同じことが私達の身の回りでも起こっているのです。私達が扱う清掃個所を水拭きで出すのが、左のコップです。洗剤を使えば右側のコップです。しかも、適正な洗剤を使えば、(コップはダメですが、通常箇所であれば)水拭き不要で、手間も掛かりません。同じ場所を拭くことを考えてください。両方ともに一度拭きだとします。水拭きでは汚れが取りにくく、目につく汚れは取れたようでも、ファインミストを残します。適正な洗剤拭きでは目につく汚れも簡単に落とし、ファインミストも除去しますので、素材自体の美しさをよみがえらせます。素材が美しいもの(本来はこれが多いのです)であれば、ピカピカになります。そして、次のファインミストが付くまでの時間を稼げることから、作業効率も上がるのです。

ワックス管理も考えてみましょう。ワックス床を水拭きではファインミストは除去出来ません。それが堆積していきますし、床磨き(バフィングと言います)でも掛ければ、ファインミストをワックス内に練り込んでしまいますので、フィルムの黒ずみを引き起こします。一方、適正洗剤を使用すれば、通常汚れやファインミストまで取り去りますので、汚れの堆積を引き起こしませんし、バフィングをしても、綺麗な所のバフィングですので、黒ずみを引き起こさず、光沢だけを出す事が可能です。毎月の定期清掃もいつも綺麗でしょうし、剥離清掃の時期を延ばす事も可能になるのです。即ち、いつも綺麗で(美観向上=効果アップ)、定期清掃や剥離清掃の合理化(スケージユールの回数合理化)にもつながります(効率アップ=生産性向上)。

トイレ清掃をした場合でも同様で、陶器や金属のファインミストの除去に目を向けましょう。綺麗になり、作業も楽になるからです。