就労継続支援事業の講習③
洗剤その他と使用機材
洗剤ではピロキシーをメインに説明しました。それ以外ではトライベースもお薦めです。これはピロキシーと構造が似ている洗剤なのです。環境対応5種類の界面活性剤に3つの植物を相方にしています。コーン・ココナッツ・パーム核(アブラヤシ)です。ピロキシーが過酸化水素を使っている為に、酸に傾いていますので、トイレや風呂場が出来るのですが、一方、耐酸性の無い建材があるかを調べたり、次亜塩素酸(カビ取りや漂白・消毒)とは一緒に使えないなどの制約があるのです。トライベースはアルカリ側(薄めて中性になる)ですので、こうした制約がなく安心して使えるのです。効果はトイレの内側とカーペットが出来ないくらいで、ほぼ変わりませんし、通常の汚れにはよく対応します。これもグリーンシールを取得していますので環境に優しく安全です。
トイレの内側はバイオボウルが良い出でしょう。しかし、通常は小便器内側には小さなM字(約30C.C.)を描くように塗布する様に指導していますが、ここではスプレーをする方法を紹介しました。小便器内側上の部分に2回、真ん中に2回、下の目皿周りに5回です。スプレーは1回1C.C.ですので10C.C.弱ですが、作業効率よりも、分かり易くし、洗剤の量も少なくなるのでこうしたのです。
モップもマイクロモップが良いでしょう。フラットタイプですので使いやすいのです。マイクロモップは繊維が細いだけでなく、表面が複雑な形状をしており、通常のモップの40倍の表面積を持っていますので、広い面積を拭く事ができるのです。
障害の程度によって指導の仕方が異なるでしょう。モップを通常のやり方や、かき集めて一直線で処理する方法などを工夫する必要があるでしょう。職員の皆さんには動画を送ってくれるよう頼みました。動画を見て、方法を見つけ出した方がうまく行くでしょう。
浴室は使いやすいCDC-10 を進めました、作業が楽になり、衛生的で無臭になるでしょう。
感想文の中に重度の障害を持たれている職員からの質問がありました。トイレでの失敗で起こる悪臭についてです。ここは職員の方がやられるでしょうので、バイオ・除菌洗剤「エコライザー」の活用が最適です。これも実際には動画を見せて頂いた方が良いでしょう。除菌洗剤で片付く事もあるからです。
ともあれ、正しいメンテナンス方法は必ずや役に立つと思われますので、この方たちとも大いに連携が取れる事を切望しています。
アンケートの感想の一部を載せておきます。
・今まで何となく使っていた洗剤でしたが、種類があり、それぞれの汚れに適したものがある事を学べたので、家庭でも、仕事でも生かしていきたいと思います。とても興味深いお話しで、もっと清掃について学んでいきたいと思いました。有難うございました。(T様)
・障害をお持ちの方は、色々なお薬を飲まれており、尿などの臭いがつきやすく、こまめな清掃が必要です。ピロキシーやバイオボウルは簡単におそうじが出来るので活用させていただきたいと思います。ありがとうございました。(S様)
・洗剤の成分、汚れの性質等まで考えたことがなかったので、新鮮でした。ぜひ参考にさせて頂きます。ありがとうございました。(Y様)
・洗剤の取り扱いや、洗剤の効果等くわしく理解できました。トイレ掃除の練習も楽しく、よく理解できました(K様)
・清掃を行う上で、洗剤の量についてはあまり意識した事がなかったため、今後に役立てる内容だと思った。(A様)
・我々の職種は1人のスタッフに数人の利用者に作業をしてもらわないといけません。営業力も足りないせいで仕事量も少ない現状です。だから効率的でない方が管理しやすい面もありますが、利用者に無駄な労力を使わせていたことを反省しています。これからの新しい仕事の時に検討します。(B様)
・アルカリ性・酸性洗剤の各使用用途が分かり勉強になりました。少しでも効率良く清掃をしていけるようにしたいと思います。(N様)
・正しい洗剤の使い分けを知る事が出来ました。作業が楽になるノウハウを知ることが出来、これからの作業効率が良くなると思います。(N様)
・清掃業務に新たに取り組みたいと思っていましたが、難しいイメージがあり話も進まずの状態でしたが、今日のお話しを伺って、上手に洗剤などを使えば想像よりは簡単に取り組めるのではと思えました。(N様)
・洗剤の事、汚れのことなど、わかりやすく教えて頂きありがとうございました。お話もとても楽しく、聞いていて楽しかったです。作業もラクになり、時短にもつながる事が分かりました。((U様)