ノロウィルスの記事から | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

「仕事でお掃除をする方の作業を楽にする事」が使命(ミッション)だと考えています。

 一般の『お掃除』から世界のプロが実践する『メンテナンス』の紹介をしています。

 今日が仕事納めです。新聞を広げましたらノロウィルスの記事が大きくこ出ていました。今年は新型のノロウィルスが検出され、流行拡大が懸念されています。今日はこれに付いて書きましょう。
 
 ノロウィルスはウィルスの中でも小さなウィルスで、環境消毒の立場からすると、通常の除菌剤では排除出来ない厄介なウィルスです。我が日本では次亜塩素酸が奨励されていますが、次亜塩素酸は環境消毒剤の種類から言うと上から2番目に属する強い消毒剤になります。これを使う場合は希釈率を正しく守る事と同時に、直ぐに使用する事が重要です。次亜塩素酸は水に対する分解が早く、1時間もすると効果が無くなってしまいます。よくある例ですが、病院などで次亜塩素酸を使用しているとの事ですので「いつ希釈しましたか?」を聞くと「昨日です。」などの答えが返ってきます。これでは水拭きしているのと同じで効果は望めません。また、次亜塩素酸は金属も腐食させますので、取り扱いが難しいのです。

 弊社では安全な4級アンモニウム塩をベースにした洗剤「TBサイドコート」(原液使用)や希釈タイプの「ハルト」、次亜塩素酸を含み原液使用でノロウィルスを上記洗剤よりも圧倒的に早く30秒で除去する「ディフェンス」と言う洗剤をこの冬から扱い始めましたが、こうした洗剤を使用すると便利です。

 ともあれ、コンタクトポイントを拭いて行きます。その後、リンス拭きも必要になります。コンタクトポイントはこのブログの病院清掃④で挙げましたが、もう一度載せましょう。
1. ベッド手摺
2. ベッドサイドテーブル引き出し
3. 電話
4. 患者コード
5. リモートコントロールボタン
6. 照明スイッチ
7. シンク蛇口
8. ドアノブ
9. トイレハンドル
10. ベッドテーブル
11. 患者椅子アームレスト
12. トイレ内手摺
13. IVポール
14. ベッドコントロールボタン
等になります。

 さて、もう一つ大切な事ですが、便器に手を入れて清掃しては絶対にいけません。感染力の非常に強いノロウィルスに対し、便器内に手を入れて清掃する人がいたら、感染防止は絶望的と言えるでしょう(ノロウィルスは「糞口感染」の代表例です)。特に病院や老人ホームなどでは気を付けるべきです。何度もこのブログで書いてきましたが、正しい洗剤を使えば、便器内に手を入れずに簡単にトイレ清掃は出来るのです。

 そして、最も重要な事は手洗いです。石鹸をしっかりつけて、手を洗う事が非常に大切です。外出帰り、食べ物を食べる時など、手洗いを励行しましょう。

 さて、最初に書きましたように、今日が弊社の御用おさめです。皆様良いお年をお迎えください。