トイレメンテナンス・実際の清掃作業
このシリーズは後でまとめ小冊子にするつもりで書いています。その為、今回は実際の作業について書いていきますが、弊社製品の宣伝色が強くなるのをお許し下さい。
さて、実際の作業ですが、便器内側でお薦めなのは「バイオボウル」です。通常の業務用トイレにはこれが一番良いでしょう(医療関係はバイオとの相性が良くないので、違った製品が向いています。後述します)。バイオボウルはクエン酸にバイオが配合された特許を持つ製品で、クエン酸ベースで安全なのに、バイオの力で洗浄力がしっかりしています。また、バイオが便器内に居着いて汚れを食べ続ける事から、汚れが付きにくくなります。この作用の為、通常のオフィス程度の汚れであれば便器内の清掃が隔日で良いケースなど(2日目は見回り清掃程度)が続出しています。作業が楽になるのです。
また、バイオによる消臭効果が抜群で、特に小便器からの悪臭の除去には極めて優れた特性を持っています(バイオ消臭に付いては後に詳しく述べましょう)。
この洗剤を使用し、トイレ用ブラシを使用して清掃します。トイレ用ブラシは弊社では「ボウルスワッブ」と言う製品を扱っています。これを例にして説明していきましょう。
ボウルスワッブは先端に少し角度が付いており、隅や角に力が入り易くなっています。また、先端はガラス繊維で出来ていますので、薬剤に対する耐性も持っています。
便器内側に洗剤をシッカリつけ、ブラシで擦ります。バイオボウルは擦ったあと水で十分に流して下さい。
小便器には30C.C.程度必要です。便器内に小さなM字を描くように塗布すると良いでしょう。慣れて来たら、洗剤の量を加減する事も可能ですが、最低でも10C.C.は必要です。
洋便器や和便器はボウルスワッブに洗剤を付けて擦ります。大体2~5C.C.と言ったところです。この際に、あらかじめ便器内の水を排水口方面にボウルスワッブで少し押し込みます(水抜きと言います)。そうすると、いつもの喫水線(ここに線が出来て苦労する事があるのです)が露わになりますので、そうした後で便器内を十分に擦りましょう。バイオボウルを十分に水で流すのは一緒です。弊社の動画やトイレ清掃手順書を参考にして下さい。
便器内側以外、即ち便器外側、洗面台、壁、手摺、ドアノブ等様々な場所にお薦めなのはNABC(ナバック)です。本来は原液使用ですが、多くの方が薄めて使用しているようです。薄める場合は1:3希釈程度が良いでしょう。 また、数多くのトイレに使用する場合は自動希釈器で使用するCOG・NABC(シーオージーナバック)がお薦めです。驚異的に安価になるでしょう(価格が10倍以上安くなります)。
NABCは院内感染防止レベルの除菌剤が配合されており、衛生性が向上します。また、陶器や金属に付く細かな汚れ(ファインミストと言います)を簡単に取れるように設計されており、陶器や金属部分が本来の光沢を取り戻し、ピカピカになります。また、細かな汚れを取り去る事から次回からの清掃が楽になります。
NABCはノンリンスです。一度拭きですので、拭き取りの手間がありません(但し、除菌剤が入っていますので、便座の表部と赤ちゃんシートは水拭きして下さい)。最後にNABCは消臭剤配合ですので、嫌なにおいがあった場合はスプレーする事で取り去る事が出来ます。
NABCを洗浄箇所にスプレー等して、十分に塗布し、クロス(マイクロクロスが良いでしょう)等で拭き取ります。この際、スプレーは霧状にしてはいけません。NABCには除菌剤が配合されていますので、細かな霧にし、吸い込んだり、目に入らないよう、水鉄砲の様にスプレーして下さい。十分な洗剤を軽く拭きとると洗浄箇所がピカピカになる事でしょう(陶器のガラス質や金属のメッキを削ってしまっている場合は除きます)。NABCは鏡部分には向きません。除菌剤が残ってしまいますので。
最近のお客様で増えてきたのがNABCの代わりに環境対応ハイブリッド万能洗剤「ピロキシー」を使用するケースです。1:32希釈で使用しますが使い方はNABCと一緒です。NABCが除菌剤が入っている事で衛生性向上を主眼にしていますが、ピロキシーは除菌剤が入っていません。この商品は環境対応型ですので、環境配慮に向いた仕様になっています。
この製品は鏡にも使用できます。1:128 希釈でガラスクリーナーとしての役割を果たします。但し、ピロキシーは酸に傾いていますので、大理石等の耐酸性の無いものには使用出来ませんので、最初にピロキシーが使えるかどうかを判断する必要があります。ピロキシーは床にも使える事から、洗剤の種類を増やしたくない現場で好まれています。
この使用方法も上記と同様に弊社動画やトイレ清掃手順書を参考にして下さい。