トイレメンテ2つ目のツボ「洗剤の使い分け」 | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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トイレメンテ2つ目のツボ「便器内側とそれ以外で洗剤を分けるとうまく行く

 明日から出張ですので、続けて書きます。今日はトイレメンテナンス2つ目のツボ(コツ)、洗剤の使い分けです。
 酸性洗剤が必要な事は強調してきました。尿石と水垢の除去や防止には酸が必要だからです。尿石と水垢は酷い汚れですので、キックの効いた酸性洗剤が必要なのです。この尿石と水垢が付く場所は便器の内側です。従って、便器の内側では酸を使用すべきです。作業が大幅に楽になるでしょう。
 しかし、便器内側以外はどうでしょう?ここには強い洗剤は不向きです。陶器や金属部分・プラスチック部分で汚れが付いてもすぐに落ちるからです。酸性洗剤では強すぎます(但し、使用頻度の激しい駅やパーキングエリアの小便器の下部は時々必要になるケースもありますが・・)。ここを水拭きでは芸がありません。ここに適した洗剤を使用しましょう。除菌剤配合なら衛生性向上に役立ちます。消臭効果もあります。
 ファインミスト(細かな汚れ)除去に的を絞れば、美観が向上し、陶器や金属部分がピカピカになるでしょう。
 様々なタイプのノンリンス(1度拭きで済む洗剤)タイプの洗剤がありますので、こうした洗剤を使用すれば、手間も変わらず、効果を上げる事が出来るのです。
 良くあるご要望で「トイレを1種類の洗剤で済ませたい」と言うのがあります。しかし、使用頻度の激しい業務用のトイレでは不都合が生じるのです。強い洗剤を使用すれば、便器内は良いでしょうが、その他の部分では拭き取りが大変です。マイルドな洗剤を使用すれば、今度は便器内側を、ゴシゴシ時間を掛けて擦る必要が出てきてしまい、時間が掛るだけでなく様々な問題を起こします。
業務用トイレでは洗剤を使いわけましょう。

便器内側には酸性洗剤(出来れば安全なものにしましょう))
それ以外には目的に合った適正洗剤


この2つを頭に入れるだけで、作業効率と作業効果が大幅に向上するでしょう。