メンテナンスの考え方・考える順序③ | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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「仕事でお掃除をする方の作業を楽にする事」が使命(ミッション)だと考えています。

 一般の『お掃除』から世界のプロが実践する『メンテナンス』の紹介をしています。

メンテナンスの考え方・考える順序

 お掃除を合理的・論理的に捉えて実施する事を目的とするのがメンテナンスになります。
 メンテナンスにはワックスのメンテナンス(フィルムメンテナンスと言います)、カーペットのメンテナンス、トイレのメンテナンスなど様々な種類があり、メンテナンス方法や使用資機材はそれぞれ当然のことながら異なります。

しかし、考え方や考える順序は皆一緒なのです。
第一に「素材を知る」をテーマにします。
第二に「汚れの種類とターゲティング」をします。
第三に概ね各メンテナンスにはそれぞれ正しいメンテナンス方法がありますので「正しいメンテナンス方法を知り、実施する」と言う段階になります。

 今日はその内、第一の素材を知るについて書いていきます。

「素材を知る」で上記のうち、最も特徴的なのはカーペットでしょう。
 カーペットはその他の床材と決定的に違う部分があります。その他の床材は殆どが2次元の世界で有るのに、カーペットだけは3次元の世界になります。
 カーペットは基布(元になる布やゴム)にパイル(毛の事)が埋め込まれている構造になっていますので、平面では有りません。即ち、汚れがパイルの中に入り込んでしまい、移動しないと言う特徴があります。

 平面の床では汚れが空気の動きにより移動するため、ゴミ・土砂・汚れが隅に移動しがちになります。従って、四角い部屋を丸く掃く事はいけない事になります。隅にゴミ・土砂・汚れが堆積するからです。

 カーペットは逆の考え方をする事になります。人が歩く所と隅を同じように手を入れる事は、却って効率を下げる事になります。隅を歩行する人は殆どいないのですから。カーペットでは人が歩く所(パスと言います)を重点的に手を入れる事になるのです。

 最初の部分「素材を知る」をいい加減にしてしまうと、かなり作業が非効率になる事がお分かりになると思います。
 
 今週は以上です。