2011年秋が直近の米国病院清掃見学になります。
以前は比較的簡単に見学ができたのですが、9.11以来セキュリティが年々厳しくなり、最近では病院清掃の見学はなかなかし難い状況になっています。1年半前の病院清掃はフェニックス(アリゾナ州)の病院でしたが、以前とは全く様変わりしていました。
それまでも我が日本より感染防止清掃にたいする関心は非常に高かったのですが、感染予防清掃に対する熱の入れ方が各段に増し、コンタクトポイントの清掃回数が圧倒的に増えたのです。
オバマ大統領の政策により、院内感染に対しては州(連邦だったかもしれません)からの交付金がカットされる事になり、また院内感染を起こした病院はその患者に対して医療費を負担する事になったのです。
この所為で病院内のメンテナンスコストを増加させた病院が増えたと聞きました。院内感染を起こして被る負担よりも、清掃回数を増やして防いだ方が比べ物にならない位有利だからです。
よく飲食関係の施設で行われていたATP検査を実施しており、ATP数値500以上の場合は清掃のやり直しをしていました。ATPに詳しい方が同席していましたので伺ったところ、かなり厳しい基準だと言っていました。
注:ATP検査=細菌の数をすぐに計る事が出来ないので、生命活動に必要なATP(アデノシン三リン酸)の数値で汚染度を計る事
我が日本ではまだそこまで言ってはいませんが、院内感染に対する関心度は年々増しています。
コンタクトポイントをシッカリ除菌クリーニングする事が重要である事実に変わりはありません。
