「そっちじゃないよ~。」って聞こえてた。
でも私はその声を聞かなかった。
少し長いこと、聞かないふりしてた。
そして思うまま、私はそこにいた。
そこで味わった思いは「そっちじゃないよ」ってことを何度も教えてくれていた。
当然、私は穏やかではなかった。
寂しさがヒュウーってやってきて身体が重くなった。
ハートがキュッと小さくなった。
創造的になれなかった。
心のことに触れていたいと感じるようになってきたこの頃。
なんとなくわかった。
そっちを向いて憧れを追いかけ求めていたんだって。
そっちじゃないのに得ようとしていたんだって。
何かになるんじゃないんだ。
憧れじゃないんだ。
追いかけ求めることじゃなかったんだ。
もうその声は聞こえてこない。
霧が晴れてきた。