9月の終わりに主人の祖父と、お客様が亡くなりました。
お2人とのお別れでたくさんの事を経験をしました。
今日は主人の祖父とのエピソードを書きます。
おじいさん(=主人の祖父)は、温厚で心優しい人でした。若いころから怒らず騒がず、不平不満もなくいつもニコニコしている人でした。
おじいさんは4カ月前入院しました。
私がお見舞いに行ったときは、腫瘍が気道を圧迫し食事ができなくなり、水分のみ自力で摂ることが出来る状態でした。
夕方仕事が終わってからおじいさんの病室を訪ねました。
訪ねる前にヒーリングをしようかなとかハンドマッサージをしようかなとか色々考え、師に相談しました。「こんな時にはただ会いに行くだけでいいんだよ」と助言をいただきました。
ベッドの上のおじいさんはできる限りの治療を済ませ、自分の体の状態を静かに感じている様子でした。だから私もヒーリングやケアでどうこうするのは違うなと分かりました。
おじいさんは自分と向き合っている。そんな感じがしました。
だから、何かしてあげるのではなく見守ると決めました。
目を開けた時に「千春が来たよ」と声をかけました。言葉になっていませんでしたが「いい具合にしているか」と、私の近況を聞いくれました。
「もちろん、いい具合になってるよ~」と答えました。
次に訪ねた時は、呼吸音は静かになっていて酸素マスクをつけていました。もう目もずっと開けていられないほど意識は途切れ途切れでした。
話しかけると時々手を握り返してくれました。私の言っていることはわかっている様子でした。「ありがとう」が何度も伝わってきました。
おじいさんとの時間は優しくて素直になれる時間でした。
その数日後、おじいさんは亡くなりました。
仕事を終えておじいさんに会いに行きました。
おじいさんは、安らかな表情で動かなくてとても冷たかった。
葬儀の日。
戒名授与のお経が上がった時、何か光のような物が舞い降りたのがわかりました。「あ。おじいさんは祝福されて向こうの世界に迎えられるんだな」と感じました。
出棺の時も、急に陽がさしてきて辺りを強く温かく照らしました。
人の死は肉体の終わりであって、エネルギー(魂)は本当に生き続けるんだなと思いました。
葬儀や告別式に集まった誰もが心地良い時間を過ごしていました。
どの瞬間も祝福に包まれていて、おじいさんらしかった。
たくさんの体験と優しい気持ちはおじいさんからのギフトでした。
おじいさんとゆっくり向き会う時間が取れて本当に良かった。
写真の白い曼珠沙華は当店の道路わきに一輪だけ咲いたもの。
おじいさんが亡くなった日の事でした。
白い曼珠沙華の花言葉
「思うはあなた一人」
「また会う日を楽しみに」
おじいさん。
たくさんのメッセージをありがとう。
ちゃんと受け取ったよ。