それから、直之に対する、ミホのしつこいまでのアプローチが始まりました。

直之が朝、出勤すると
机の中にミホが作ったお弁当が入っていました。

昼になり、お弁当箱を開けてみると、ご飯にピンクのハートが乗っていました。

それを見た同僚が…
ひぇ~
ごちそう樣〜、凄い愛がこもった弁当じゃん!羨ましいな〜と、冷やかされました。
皆は、奥さんからだと思っています。

直之は、ゾッとしてお弁当は食べず、みんなのいない所で中身だけ捨てて、ミホの机に返しました。

メールで、
こんな事、やめてもらえないか?

と送ると、

え?何を?

お弁当さ

?なぜ私だと思うの?

…君しかいないだろ。

クスッ…美味しかったでしょ?
今日、5時おきで作ったんだから…

僕の為にそんな無理しなくてもいいから、自分の事をやれよ

私は楽しいからいいの。

…直之は、もう段々とこのミホが怖い女に見えてきました。

ミホから、自分の行動を監視されていて追い詰めてくる…。

…なんともいえない薄気味悪さを感じます。

もちろん、会社以外ではもう会うこともしなくなりました。

その事も原因して、ミホは、精神のバランスを崩していっています…


直之が…妻と一泊泊まりで温泉旅行に行った時の事、

その温泉宿でバッタリ、ミホと遭遇しました。

ミホは、浴衣姿で髪を綺麗にアップして広間のソファに座っていました。

直之は、背筋がゾッとしました。

ミホは、直之を見るでもなく、ただ微笑んで何処かを見ていました。


直之は怖くなって、すぐ宿泊をキャンセルし、その宿を出ました。
…妻が不思議がり、どうしたの?と聞くと…いや…ちよっと、会社の方でトラブルがあったみたいなんだ。と、誤魔化しました。

…段々と直之も精神のバランスを崩し始めてきました


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腸からの言葉

人は、安心がなくなった時に
始めて動き出す

始めに
恐怖を考え
危機感を持つ

何か起きた時の事を考えて、準備をしておく


例えば、会社を作る時

確実なものしかやらない。

賭け事のような、ギャンブル性のあるような計画は立てない

じっくり考えて、確実にやる。