⑤影払いーリク
リクは、前に出た。逃げない。紋が強く光る。「……だったら」一歩踏み込む。「まとめて止める!」 腕を振る。空気が裂ける。青い線が走る。バチン!! 空間ごと、影を切る。初めての技。でも、感覚でわかる。(……いける) 影が、崩れる。完全ではない。でも、形を失う。女がすぐに札を打つ。「封」 バン!!影が固定される。動かない。静寂。しばらくして―― 完全に止まる。リクが息を吐く。「……終わりか?」女が確認する。数秒。そしてうなずく。「任務完了」リクは、その場に座り込んだ。「……疲れた」 女が少しだけ笑う。「初任務にしては上出来」その言葉に、少し安心する。でも―― そのとき。微かに、感じる。(……あれ)リクの顔が変わる。外を見る。遠く。気配。知っている。「……ユキト?」女が振り向く。「何?」 リクは首を振る。「……いや」 でも、わかっている。同じ街にいる。同じ夜に。別の場所で。(……動いてるな)小さく笑う。「……負けてらんねえな」立ち上がる。まだ、始まったばかりだ続く〜