ミホは、寂しがり屋でした。
35歳で一人暮らし…。
お金を貯めて、2LDKのマンションを買いました。
容姿は普通でしたが、体型はメリハリボディで、男の人には良く声をかけられました。
寂しいので、常に誰かといないと自分が保てなくなり、買い物で散財したり、友人をたくさん作りに習い事をしたりしていました。
男関係も派手で、声をかけられると、よほど生理的に受け付けない限りはついていきました。
ミホは、男が出来ると一筋になり周りが見えなくなるタイプで
よく相手から、
お前…重いんだよ…と言われ続け…最後には連絡が取れなくなり終了…がいつものパターンです。
たいくつな時は出会い系サイトを使って、遊ぶ事もしていました。
ミホは、こんな事をしていて、いつしか35歳…
そろそろ、結婚したいな〜と考えていたのですが…
今、ハマった男が既婚者…。
真剣に結婚を考えるなら、別れた方がいいよね~
と、友人達に相談していると、
明子という友人は、
そうだよ〜もう早く別れて、次の人探したほうがいいよ
もう一人の友人、結衣は
でもさ、その人の事好きなんでしょ?
その人さ 奥さんの事、なんて言ってんの?
もう、愛情は無いって言ってる、子供もいないし、…
それだったら、奪っちゃえば?
問題ないじゃん。
ミホの事、大事に思ってくれてるんでしょ?
ミホは、考えました。
直之の事は好きだけど…
そうだ!
一度、こっそり家に行ってみようかな?
どんな奥さんか見たいし…。
隠れて見るだけならいいでしょ?
今、ミホの中では
明子と結衣のどちらの意見も
自分の中にある、白と黒、両方にマッチしていました。
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ある日曜日、
ミホは、緑が深いバス停にいました。
ここから歩いて8分位の所に直之の家があります。
子育て環境にいいと 、若い夫婦達に 人気のエリアです。
可愛らしい家がたくさん並んでいて、子供達の声も響いていました。
…ミホは、ふと、
自分がここで直之と暮らす…という想像をしてみました。
女の子と、男の子、一人づついて、お姉ちゃんと弟…二人はお母さんが大好きで、いつもお母さんの奪い合い…そんな中に、直之が割って入り、
お母さんは、僕のものだぞ!と言って、4人で笑い転げているシーン…
クスッとミホは、笑いました。
そんな事を想像させる場所でした。
…しばらく歩いていると、
仲良さそうに手をつないで歩いている男女がいました。
…直之です。
妻の買い物の荷物を持って、笑い合いながら何か話していました。
…時折、妻が何か言って直之を笑わせています。
思わず、ミホは隠れました。
二人の笑い声が聞こえなくなる迄、じっと隠れていました…
咄嗟の事で、頭が真っ白になり吐き気がしてきました。
直之…私…
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マイムの独り言
悪魔の世界にも
天界があるんですって
何処にあるかというと、この地球の中…下にあるそうです。
どんな所かというと、今の世界と全く同じで、
やってることも、ここの世界と一緒なんですって。
誰かと一緒に何かをやろ〜♪
と始めは仲良くやりだしたのに、最後はケンカして終わり。
どちらかが我慢して、どちらかが満足している。
どこを見てもケンカ。
自分が勝ちたい為にコツコツやっている…
ホント、地球でみんながやらされている事を悪魔の天界でもやってるって事だそうです。
by.エディさん調べ
腸の天界とは、全然違いますよ