リュウ君は、殴られながら
ごめんなさい、ごめんなさい、と謝るしかありませんでした。

この地球では、子供は大人の言うことを聞かなければ生きていけないからです。
誰も助けてくれませんでした。皆んな知らんふりです。

久恵はたまに、台所から包丁を持ち出し、リュウ君に向けてくることもありました。
怖くて家を飛び出しても、警察が探して、又 リュウ君を久恵の家に連れていくのです。

何故なら、久恵は外見を取り繕う女性で、
そんな女性が子供を虐待しているなんて、誰も思わないからです。

そんな時は、悪魔は結界を張り、神様から見えないようにしていました。
今の地球の悪い事は、全て悪魔が結界を張り、神様が人外を助けられないようにしているのです。

なので、リュウ君のお母さんからもリュウ君が、大変な事になっているのが、見えていなかったのです。

もー、なんやお前、暑苦しいやないかー。
離れろ!
そやけど、久しぶりやなっ、
どうや?
地球での俺って、
まっ、俺、天界でもイケメンだったけど、地球でもイケメンだろ?

パーマは、そんな性格でした。

でも、それは偽物の姿で本当は底抜けに優しく、リュウ君はもちろんの事、地球に閉じ込められている人外が心配で、救済にやって来ていたのです。