鰆は、春が旬。(のっこみの鰆といって、
瀬戸内海に入ってくる。)
秋の鰆も、瀬戸内海でいかなごなどの餌を
たっぷり摂って、太って太平洋に戻って行くので
脂がのっておいしい。
讃岐では、鰆はハレの日の行辞職としても、
珍重され、昔からいろいろな料理法で食されて来た。
代表的なカンカンずしは有名だが、
押し抜きずしも、手軽に家庭で作られて来た。
桜の咲く頃の鰆は、春魚(ハルイオ)といい、五月の青葉の
頃に旬を迎える。
酢で締めた鰆の切り身を
木型(おめでたい松型、梅型、扇型など)に詰めたすし飯の上に乗せて
押し抜き、上に新そら豆、木の芽、紅生姜、えび、錦糸卵などを
トッヒングして、華やかに彩って楽しむ。
なお、すし飯の中に、干ぴょう、椎茸、にんじん、ごぼう、
れんこんなとせを細かく刻んだものを甘辛く煮て、
サンドイッチ状に挟み、崩して、ごはんと混ぜて、
ばらずしとしても楽しめるようにすることも多い。
鰆をおめでたい魚とする讃岐ならではのごちそうだ。
まいまい亭 おかみ

