このお話は、私の5歳上の兄が
当時小学校1年生〜3年生にかけての
エピソードです。
私と兄は両親が働いていた東京で生まれ
しばらく親子4人で暮らしていました。
しかし兄が7歳の頃祖父が倒れてしまい
長男だった父親が西の方にある実家に帰る形で
父の地元に暮らすことになりました。
当時私は2歳。母は福島生まれで
突然地方にやってきたので友達0人。
そんな中
兄がいじめられていることが発覚しました。
パンダ兄 10歳 小学4年生
(私は5歳になっています)
保護者会 小学校のバスケチーム
須賀コーチ…児童たちに体罰をしているが、本人は認めていない。
4年生 斉藤くん…須賀コーチに、特に狙われている。
斉藤くん、Aくん・Bくん・パンダ兄・康平くんなどが同級生
6年生 砂田くん・岩田くん
須賀コーチの手下のような動きをしている。砂田くんの母親は県議を務める父親の虎の衣を借りているが、斉藤くんママを目の敵にしている様子。
斉藤くん母
「今日は、ここにいる誰かに
責任転嫁をする場ではないと思います。
一番ダメなのは、暴力を振るったり
そこに関連する人たちですから。」
斉藤くんのお母さんは
PTAの山本さんと一緒に
この場の中心に立ち、場を回してゆく。
保護者a
「そうなると、関連してるのは
砂田さん。
あなたのお子さんやお父さんが
今回の件に関連していると
もっぱらの噂ですけど
どこまで本当ですか?」
保護者aさんは、さっきまで
責任の矛先を学校に向けようとしていたが
今度は砂田さんの母に。
どこにでもこのように
責任の所在をハッキリさせたい人が
1人はいるものだ。
こういう人が必要な場合もあるし
余計に混乱させる場合もあるが
今回のケースにおいては
追求しやすいので、良いだろう。
砂田母
「どこまでが本当かって、
全部嘘に決まってます!」
斉藤くんの母
「全部嘘なわけないでしょ。
うちの子は実際に、
あなたの息子さんに
かなりいじめられてましたから!」
砂田母
「だから、何をもって
いじめとかって言ってるんですか?
うちの息子は単に、
斉藤くんが出来なかったことを
教えてあげたり注意しただけって
言ってましたから!
それより自分の子供が
嘘をついてるかもしれないって
想像したことないんですか?」
康平くんの母
「……それは斉藤くんのお母さんの
セリフじゃないでしょうか。
この数日、先生や他の保護者の方に
ご協力いただいて
各ご家庭の児童たちに
ヒアリングしてもらってるんです。
いじめられたことがあるか、
もしくは、目撃したことがあるか
という質問に対して下級生たちからは
砂田くんだけじゃなくて
バスケ部の6年生数名の名前が
あがってるんですよ。
今ここで、読み上げてもいいです。」
砂田母
「ふ、それは読み上げてみたら
いいじゃないですか。
うちだけこんな言われ方されて
心外ですから。
それに他の方の名前を出してもらった方が
その人と一緒に反論がしやすいです。」
斉藤くんの母親が、
PTA会長の山本さんと校長先生を見る。
PTA会長山本さん
「校長先生、読み上げて良いのですか。
みなさん、いんですか。」
保護者①
「早く、読み上げてください。
読み上げられて嫌な人や
異論がある人は何か不都合が
ある人なんじゃないですか。」
砂田母が、ぐっと黙り込んだ。