シーズン16  の登場人物

 

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 ダウンダウン

シーズン16−1

 

⚪️ パンダ(私)

仕事で付き合いのある大沢先輩との飲み会で、明日香さんに出会い今回の話を聞くことになる。

 

⚪️ 恭介 当時31歳

 明日香さんの夫。とても優しい人だと思っていたら、元婚約者に酷い仕打ちを行なっており、浮気相手は複数名いた。

しかしそれから色々あり本当の父親だと思っていた育ての親は、実は自分の父親ではなく、自分は母親が浮気したアキオの子供だと知る。

 

⚪️ 恭介の母親(美代子)

 昔から恭介ばかりを可愛がり、姉の朝子のことはいつも邪険にしていた。姉だからという理由かと思っていたが、その真相は「村田アキオ」という男の存在によって明らかに。

 

⚪️ 恭介の父親→朝子さんの父親

 生まれた時からずっと、何の疑いもなく子供達(恭介と朝子さん)を育ててきたが、恭介が自分の子供じゃないことを知り、美代子との離婚を決意する。

 

⚪️ アキオの奥さん

 夫が浮気者であることはわかっていたが、美代子とは過去に

アルバイト仲間であった。最近その美代子とアキオの間に生まれたのが恭介だとわかるが、妹である奈々の酷い裏切りを知り、現在は妹の元夫さんと一緒に、今後の作戦を考えている。

 

 

 

 

恭介は現在、自分の人生について

迷い、もがいている

 

 

と、自分で言っている。


 

 

 

志垣先輩

「前にも確か聞いたけど

 今回みたいなケースで親を訴えるって

 なかなか難しいんだろ?

 それでお金戻ってくるなんて・・・」

 

 

 

 

恭介

「そうなんですけど、

 脅しにはなるというか

 

 こっちの本気を見せないと

 特に母さんなんて

 返す気にならないと思うんですよ。

 

 父さんともずっと

 モタモタしてるっていうか

 文句ばっかり言ってるしで・・・」

 

 

 

 

志垣先輩

「・・・っていうか物理的に

 金がないんじゃないか?

 

 いくら請求してるんだ?」

 

 

 

 

恭介

「アキオと母さんにそれぞれ

 250万ずつです。

 

 全部返ってこないと困るんです。

 だってこれ、

 慰謝料じゃないんですよ。

 俺のお金ですから!」

 

 

 

とはいえそれが回収出来るのは

相当後になるだろう。

 

アキオの奥さんは正式に

アキオに対して

慰謝料や養育費の請求をしはじめ


朝子さんの父親も

母親と決着がつくまで戦う構えだ。

 

・・・みんな、

慰謝料やら借金まみれだな。

 

 

 

しかも身内の中で、

お金を取り合っていく構図。

 

これはもうここから

数年がかりの問題だろう。

 

 

 

そういった恭介達の現状を

志垣先輩から聞いた

エマさんや明日香さんは

少し意外だと思ったこともある。

 

恭介ならすぐに新しい彼女を作って

僕ちゃん可哀想だと

甘えるんではないかと思っていたからだ。

 

 

 

もしかしたら言わないだけで

実は彼女がいたりして

とか思っていたが、

副業をしている社長さんからも

 

もはや現在の恭介は、

仕事以外では引きこもり状態だと

言っていたそうだ。

 

 

 

恭介のようなタイプには

誰かに何かを言われたり

大きく何かが、ガーンと起こるより

こういうジワジワと

ボディブローのようにくるしんどさの方が

苦しいものなのかもしれない。

 

 

 

つまり

 

 

恭介たちはこうして、

エマさんや明日香さんが

直接制裁を加えなくとも


 

バカな人たち同士で

罪をなすりつけ合い


罰を受け続けている。


 

 

 

 

 

 

 

その頃奈々は、実の父親に

泣きついてきていた。

 

 

自分も姉のように

父親の会社に入れてくれと。

 

 

しかし父親は受け入れない。

 

むしろもう勘当状態なのだから

しばらく連絡をしてくるなと

強い気持ちで突っぱねた。

 

 

 

奈々

「結局お父さんは昔から

 お姉ちゃんのことばっかり

 頼りにして!

 

 どうして私ばっかり

 こんな目に合わないといけないの?


 私のことだって助けてよ!」

 

 

 


奈々の方は、

何も変わってはいない。



ただ変わったのは

奈々の周りの家族や友人。



今までなんだかんだと

奈々を受け入れ許してきた環境が

もう誰も、奈々を許していない。

 



だって奈々がどれだけ今苦しんでいても

姉であるアキオの奥さんや

奈々の元夫さんは今だってこの先だって


その痛みを抱えながら、

それでも日々の生活を、子育てを

していかなければならないのだから。

  

構っている暇などない。




奈々はこの頃一度

アキオに連絡をしていた。


よりを戻すとかではなく、

ただ、助けてと。




アキオは「もう関わりたくない」と

その連絡を突っぱね、

そんな連絡があったことを

奥さんにも奈々の元夫さんにも報告し

皆を呆れさせた。

 

 

 

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