シーズン16  の登場人物

 

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 ダウンダウン

シーズン16−1

 

⚪️ パンダ(私)

仕事で付き合いのある大沢先輩との飲み会で、明日香さんに出会い今回の話を聞くことになる。

 

⚪️ 恭介 当時31歳

 明日香さんの夫。とても優しい人だと思っていたら、元婚約者に酷い仕打ちを行なっており、浮気相手は複数名いた。

しかしそれから色々あり本当の父親だと思っていた育ての親は、実は自分の父親ではなく、自分は母親が浮気したアキオの子供だと知る。

 

⚪️ 恭介の母親(美代子)

 昔から恭介ばかりを可愛がり、姉の朝子のことはいつも邪険にしていた。姉だからという理由かと思っていたが、その真相は「村田アキオ」という男の存在によって明らかに。

 

⚪️ 恭介の父親→朝子さんの父親

 生まれた時からずっと、何の疑いもなく子供達(恭介と朝子さん)を育ててきたが、恭介が自分の子供じゃないことを知り、美代子との離婚を決意する。

 

⚪️ アキオの奥さん

 夫が浮気者であることはわかっていたが、美代子とは過去に

アルバイト仲間であった。最近その美代子とアキオの間に生まれたのが恭介だとわかるが、妹である奈々の酷い裏切りを知り、現在は妹の元夫さんと一緒に、今後の作戦を考えている。

 

 

 

奈々と星子のやりとりを聞きながら

奈々の顔はみるみるうちに

真っ赤になってくるし、

星子の意見は真っ当だし

 

本当はスカッとするような

ところなのかもしれないが

 

 

星子の涙を見て、奈々の元夫さんは

胸が苦しくなった。

 

自分はこんな女と結婚までして

なんで見抜けなかったのだろうと

情けない気持ちにもなる元夫さん。

 

 

 

 
星子
「これ、奈々先輩が言ったんです。」
 
 
 
ボロボロ泣きながら、
そう言う星子。
 
 
 
星子
「先輩にわかりますか。
 
 大切な人に裏切られる苦しみが。
 失恋とか、別れだけでも
 人はとっても辛いのに
 
 それが、、、
 
 奈々先輩はいつも
 自分だけ良ければそれでいい。
 
 だったらそんな
 傷ついた顔しないでくれますか?」
 
 
 
 
奈々
「、、、、、、、だからって、、
 私の彼氏と、、
 
 何、もう体の関係もあるの?」
 
 
 
 
彼氏
「こんな時に、何聞いてるんだよ」
 
 
 
 
奈々
「あるの?って聞いてるの!!」
 
 
 
突然、周りに聞こえるほどの
大きな声を出した。
 
 
泣いている星子を前に
星子のセリフの意図も考えようとせず
こんな質問。
 
 
やはり、人として大事なものが
多く欠落している。
 
 
 
星子
「ちょっと、
 大きな声出さないでください。
 こっちが恥ずかしいじゃないですか。
 
 
 ありますよ、付き合ってるんで。」
 
 
 
 
呆れて、星子の涙が止まる。
 
 
 
 
 
奈々
「、、、、、、、、、そんな」
 
 
 
 
 
奈々が、ぐちゃぐちゃに泣き出した。
 
 
 
 
 
奈々
「嫌だ、、嫌だ、、
 
 こんなのおかしい、、」
 
 
 
今度は独り言のように、
ボソボソと呟き始める。
 
 
 
 
 
星子
「苦しいですか?許せませんか?
 
 奈々先輩のせいで、
 
 
 私の友達は!
 自⚪️未遂までしたんですよ!
  
 それだけ苦しいんですよ!
 
 私は、、奈々先輩のこと
 一生許せません。」
 
 
 
 
奈々
「もう、いいから、 
 東くん、、お願いだから
 一旦2人で話そう。
 
 ここじゃ無理!!無理だからぁぁ」
 
 
 
あぁもう、全然聞いてない。
 
 
ここまで言ってもまだ自分のことだけ。
 
 
そりゃあ今まで奈々を形成してきた
考え方たちや人格を
急にガラリと変えることなど無理だし
 
この場で反省も後悔も、
出来るわけがない。
 
 
 
 
 
彼氏(東)
「もう、いいから?
 彼女がこれだけのことを話してるのに
 それでも自分のことだけなの?」
 
 
 
奈々
「いや、、わかってるけど
 わかってるけど、、
 今はその前に、、、話したいよ。
 
 話そうよ、、」
 
 
 
彼氏(東)
「はぁ、、、、(ため息)
 
 2人で話すことなんかないよ。
 ここまで見せられて、
 僕がまた好きになると思う?」
 
 
 
 
奈々
「だからそこは、
 誤解もあるから、
 
 ちゃんと話したいんだってば、、」
 
 
 
彼氏(東)
「自分のやってきたこと 
 振り返ってみたことあるの?
 
 ごめんなさいって、
 謝ったことあるの?
 
 今、奈々ちゃんのことを
 大事にしてくれてる人は誰なの?」
 
 
 
 
奈々
「だからそれが、、私には
 あなたしかいなかったの!!
 
 みんな私から
 離れてくんだから!!
 
 だからあなたまでいなくなったら
 私、どうしたらいいか・・」
 
 
 
彼氏(東)
「みんな離れてくのは、
 誰のせいだよ。
 
 なんでそうなったのか
 これでもわかってないなら
 ・・・もう君って一生
 天涯孤独だと思うよ。
 
 っていうか、
 ずっとここに座ってるけど
 さっきまでそこの人たちと
 話してたんじゃないの?」
 
 
 
彼氏が、元夫さんたちの方を
チラリと見る。
 
 
 
彼氏(東)
「それなのに、一旦2人で話そうって
 ・・・もうなんか、、
 わけわかんないことばっかり
 言わないでよ、、
 
 これ以上がっかりさせないで。
 
 俺たち、店移動するから。」
 
 
 
 
そうして星子と彼氏は、席を立った。
 
 
 
 
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