このお話は、私の5歳上の兄が
当時小学校1年生だった頃のエピソードです。
私と兄は両親が働いていた東京で生まれ
しばらく親子4人で暮らしていました。
しかし兄が7歳の頃祖父が倒れてしまい
長男だった父親が西の方にある実家に帰る形で
父の地元に暮らすことになりました。
当時私は2歳。母は福島生まれで
友達は0人。そんな中
兄がいじめられていることが発覚しました。
パンダ兄 7歳 小学1年生
健吾くん 7歳 パンダ兄と同級生
健吾くんの兄 10歳 小学3年生
健吾兄弟の母 高校教師
佐伯さん:噂好きの40代ご近所さん
成人しているお子さんもいる。
本田さん:パンダ兄と同じクラスに、みゆきちゃん
というお嬢さんがいる。
山本さん:見た目はぶっきらぼうだが
話すと優しい。5歳・7歳・9歳の男の子の母
全身ずぶ濡れで帰ってきた
小学校1年生のパンダ兄。
川に落ちたというが、
それで髪の毛までこんなに
濡れるのだろうか。
パンダ母
「お母さん、着替え持ってくるね。」
パンダ母は、2階にある
兄の部屋に着替えを取りに戻り
通学カバンを手に取る。
・・・こっちはほとんど濡れてない。
川に落ちたなら、
カバンごと濡れるんでは??
意味がわからない。
どうしたらいいかわからず、
飢餓を持ってまた洗面台のところに行く。
パンダ兄が全部洋服を脱いでいて
バスタオルを巻いて、顔を洗っている。
パンダ母
「お兄ちゃん、何があった?
教えてよ。」
パンダ母
「だから、川に落ちたんだってば・・」
パンダ母「どこの?」
パンダ兄
「・・・うちの近くの川。
・・お母さん、ちょっとシャワーするね。
髪の毛洗ってくる。」
パンダ母「あぁ、、うん。」
パンダ兄はそう言って、
1人で浴室に行く。
その時、ジリリリンと家の電話が鳴る。
当時の黒い電話。
ナンバーディスプレイなどもない。
パンダ母
「はい、パンダ家です。」
本田さん
「あっ、パンダさん?
今、お兄ちゃん帰ってる?」
パンダ母
「あぁ、、さっき帰ってきて、、
あの、、、」
本田さん
「大丈夫?!今、みゆきから聞いた。
パンダ兄くん、健吾君のお兄ちゃんと
その友達に、、
学校の池に落とされて、
そこにあるホースで
水かけられてたって!」
パンダ母
「えっ、、なんで、、、
なんでそんな・・・」
本田さん
「何人かで、パンダ兄くんのこと
標準語気持ち悪いから
洗ってやるって言いながら
池に落として、
ホースで水かけてたって。」
パンダ母
「・・・」
パンダ母は、絶句した。
本田さん
「それをみゆきがちょうど下校の時に
見たらしいんですけど
そしたらそこにいた3年生の女の子が
やめなさいよ!って叫んで
誰かが先生を呼びに行ったらしいです。
そしたら健吾くん兄たちは
先生が来る前に急いで帰って、
パンダ兄くんはその女の子が、
帰っちゃダメって
声かけてたらしいんですけど
(気にしないで)
って言って、帰っちゃったって・・・
だから、、、もしかしたら
先生からも電話あるかもしれないですけど
・・・・心配で・・・・」
パンダ母は、受話器を持つ手が震えた。
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