このお話は、私の5歳上の兄が

当時小学校1年生だった頃のエピソードです。

 

私と兄は両親が働いていた東京で生まれ

しばらく親子4人で暮らしていました。

しかし兄が7歳の頃祖父が倒れてしまい

長男だった父親が西の方にある実家に帰る形で

父の地元に暮らすことになりました。

 

当時私は2歳。母は福島生まれで

友達は0人。そんな中

兄がいじめられていることが発覚しました。

 

 

 

 

その日パンダの母はとても緊張していた。

 

生徒は誰もいなくなった

小学1年生の教室で、健吾くんの母と

伊藤先生と3人で集まった。

 


 

伊藤先生

「お二人ともお忙しい中

 集まっていただいてすいません。

 

 今回は少し、お子様のことで

 お話しさせていただきたいと思います。」

 

 

 

 

健吾くんの母

「はい・・」

 

 

 

 

怪訝な顔の、健吾くん母。

 

 

不安な顔つきというより

なんだなんだ?という感じ。

 

 

 

 

伊藤先生

「早速本題なのですが・・・

 

 今日は健吾くんではなくて、

 健吾兄くんのお話なんですよ。」

 

 

 

 

健吾兄弟の母

「健吾兄・・ですか?」

 

 

 

 

打ち合わせでは、まずは

伊藤先生が前置きをしてくれて

その後にパンダ母が自分の言葉で

何があったかを伝える形にしている。

 

 

 

 

伊藤先生

「最近ですね、、その、、

 健吾兄くんが少し

 下級生に対しての言動などが

 強いのではないかということで

 お話が上がっていましてね。」

 

 

 

健吾兄弟の母

「え?言動が????

 

 ・・・どんな風にですか?」

 

 

 

 

すごく、びっくりした顔をしている。

 

 

 

伊藤先生

「そうですね、では、、

 パンダ兄くんのお母さん

 いいですか。」

 

 

 

 

パンダ母

「はい、、、あの、改めまして

 パンダ兄の母です。

 

 つい先日

 東京から引っ越してまいりまして

 転校してきたばかりなんです・・」

 

 

 

 

健吾兄弟の母

「あら、東京から、、

  

 それって、

 ご両親どちらかのご実家が

 こちらってことなんですか?」

 

 

 

パンダ母

「ええ、私の夫の地元がここで

 私は福島の方なんですけどね」

 

 

 

健吾兄弟の母

「じゃあ慣れない土地で

 色々とお母さんも大変ですよね。」

 

 

 

パンダ母

「はい、私もまだ知り合いが

 1人もいないものですから、、

 それで今回ちょっと、伊藤先生に

 ご相談させていただいたというか・・・」

 

 

 

 

健吾兄弟の母

「そういうことでしたか。

 

 じゃあパンダ兄くんママは

 誰にも相談する相手がいなくて

 それで先生に、

 ってことだったんですね?」

 

 

 

パンダ母

「そうなんですよ。先生がいつも

 お忙しいことは理解してるんですが

 つい、、、」

 

 

 

健吾兄弟の母

「そうでしたかー。いや

 私も高校で教師をしてますものですから

 こうしてお母様方から直接

 連絡をいただくことはあるんですけど

 

 やっぱり同じ立場の身になると

 自分で思うことがあっても

 わざわざ先生にっていうのは、、

 ちょっと業務を増やしすぎるというか

 

 ほら、今のこの時間も

 伊藤先生の業務を止めてしまっているので

 

 私はなるべく、学校のことは学校で

 っていう感じにしてるんですよ。」

 

 

 

 

 

……まだ何にも、内容伝えてないが。

 

 

 

 

伊藤先生

「あ、いや私のことは

 お気になさらないでください。

 

 あとはもちろん

 学校のことは学校でとも

 思っているんですけど、

 

 今回はこういう形がいいかなと

 判断しましたので。」

 

 

 

 

健吾兄弟の母

「そうなんですか?

 

 あの、それでご用件は

 なんだったでしょうか。」

 

 

 

なんだか出鼻を挫かれたような

そんな気がしたが、母は話し始めた。

 

 

 

 

パンダ母

「あの、、率直に言いますと、、

 

 最近うちの息子が、

 カバンを踏まれて真っ黒になっていたり

 鉛筆を隠されたり、、

 背中を蹴られて怪我をしたり、、

 

 ということがあったんですが、、

 

 それがどうやら、、」

 

 

 

 

健吾兄弟の母

「・・・え?まさかそれが、、

 

 

 健吾兄がやったと、、

 そういうことなんですか?」

 

 

 

 

 

健吾兄弟の母さんは

また目をぐるっとまんまるにして

驚いた様子だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー