シーズン16 の登場人物
シーズン16を最初からお読みになりたい方はこちら
![]()
![]()
⚪️ パンダ(私)
仕事で付き合いのある大沢先輩との飲み会で、明日香さんに出会い今回の話を聞くことになる。
⚪️ 明日香さん 当時30歳
今回の相談者。大好きな彼氏とその後結婚。しかしその直後、元婚約者が現れて、彼の本性を知る。
⚪️ 恭介 当時31歳
合コンで知り合った明日香さんの夫。とても優しい人だと思っていたら、元婚約者に酷い仕打ちを行なっており、現在もその時の女性と不倫など、浮気相手は複数名。
⚪️ 恭介の母親
昔から恭介ばかりを可愛がり、姉の朝子のことはいつも邪険にしていた。姉だからという理由かと思っていたが、その真相が・・
⚪️ エマさん 恭介の元婚約者 当時29歳
婚約中に恭介に浮気相手がいることがわかり、それから辛いことが続くが、恭介の新たな結婚相手となる明日香さんに、本当のことを伝えにきてくれた。
⚪️ ぽちゃこさん
恭介のこれまでの不倫・浮気が明るみになった後に、恭介が婚活パーティーで知り合った女性。色々あって明日香さんとエマさんと、今は結託して恭介を成敗しようとしている。
母親が言っていた約束の18時より前に
母親の携帯が鳴る。
折りたたみ式のカバーを
ぽちゃこさんが開く。
「村田アキオ」
朝子さん
「・・・・」
あぁ、やっぱりこいつからの電話。
朝子さん
「・・・・・・・」
恭介の母電話
「朝子!ちょっと朝子!聞いてるの?」
朝子さん
「えっ、あぁ、、うん、、
いや、、じゃあまた
たこ焼き屋さんに電話してみるから、、
待ってて・・」
恭介の母電話
「電話じゃなくて
直接行って探してって
言ってるじゃないの!!」
朝子さん
「だからそれは、
体調悪いって言ってる、、」
ぽちゃこさんの手の中で
携帯がまだ鳴り続ける。
その時
恭介の母電話
「もうお店も閉まっちゃうのよ!!
なんであんたってそうやって
何やるのも遅いのかしらね!
一体、
誰に似たんだか!!」
朝子さん
「・・・・」
ぽちゃこさんがハッとして
朝子さんのことを見た。
朝子さん
「……私、、
誰に似たの?」
朝子さんが拳を握りしめて
目にいっぱい涙を溜めている。
ぽちゃこさんが咄嗟に
朝子さんのその手を握る。
恭介の母
「はい?少なくとも
母さんには似てないわね。」
朝子さん
「…それなら良かった。
私・・・お父さんに
そっくりだと思うから。」
ぽちゃこさんは唇を噛みながら
朝子さんの腕をさする。
なんて辛い会話。
どうしてこの母親は我が子に
こんな仕打ちが出来るんだろう。
今すぐ電話を代わって
怒鳴ってやりたい気持ちを
なんとかグッと抑える。
恭介の母
「とにかく早く言ってちょうだい!
もう電話がかかってくる時間には
全然間に合わないけど!」
朝子さん
「なんでそんなに焦ってるの?
別に、その18時の電話にでなければ
一生話せない相手でもないでしょ。
何度も言うけど
家の電話だってあるんだし。」
やっと、
アキオからの電話が鳴り止んだ。
恭介の母
「いいから!早くして!」
ガチャ
また、電話を切られた。
朝子さん・ぽちゃこさん
「ふーー。」
2人は同時に深く息を吐く。
ぽちゃこさん
「朝子さん・・さっきの会話
よく耐えられましたね・・
凄いと思います。」
朝子さん
「母のああいう言い方には
慣れてますからね・・・」
ぽちゃこさん
「・・・」
朝子さん
「それはそうと・・・
アキオ・・でしたね。
やっぱり。」
ぽちゃこさん
「そうですね。
まだ18時になってないのに。
あのお母さんの口ぶりからも
なんか焦ってるんですかね。
どうしても18時の電話に
出なきゃいけない!
って感じでしたよね。」
朝子さん
「そうですね。でもなんか
本当に言いたいことがあるなら
またショートメッセージあたりで
送ってきそうな感じしません?」
ぽちゃこさん
「確かに・・・あ・・・・・」
するとまたアキオから
電話がかかってきた。
相当電話で話をしたいようだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー