登場人物 (前職の会社の同期たち)

 

このお話の始まりはこちら。

前の職場の同僚が、調停中だった①

 

パンダ…私。

藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。2人の子供がいる。

奥さん …ボルボに乗った彼氏と不倫していた。とにかくお金に執着があり、夫のお金を散財する。母親には高額なシッター代を支払っていたがお父さんは知らなかった。

ZくんとYくん…同期の男子

Aちゃん…同期の女子

 

 

 

トイレの個室から聞こえてきた

BMW男の電話の内容は

意外と奥さんのことを考えて

いいこと言っているような

そんな気がしていたが

 

 

 

BMW男電話

「このままじゃあもう、

 お金、引っ張れなくなるぞ!」

 

 

 

この一言で、

その気持ちは吹っ飛んだ。

 

 

やはりこの男は、奥さんにとっては

敵となる人。

 

 

 

 

 

BMW男電話

「そりゃあ俺も思ったけど

 

 そうじゃなくて

 失敗されて修正するために

 60万は高いって

 言ってるんだと思うよ。」

 

 

 

多分電話の相手は

奥さんが整形をしたクリニックの

看護師でもあり、BMW男の

仲間なのだと思う。

 

 

そして、(そりゃあ俺も思ったけど)

と言っているのはきっと

電話の向こうで

 

(60万円が払えない人から

 お金なんて引っ張ってこれるの?)

 

とかなんとか、

言われているような気がする。

 

 

 

BMW男電話

「どっちにしてもあの鼻で

 もしSNSにでも書かれたら

 それこそクリニックの

 信用だって落ちちゃうんだからさ

 なんとかもう少し安くして院長に

 直してもらってよ。

 

 うん、、うん、、

 

 悪いね。だけど今後の

 俺たちのためなんだから。」

 

 

 

 

俺たちのため・・・

 

 

その看護師と、付き合っているのか

それとも仕事のパートナーなのか

どちらにしても奥さんは

お金も取られそうだし

今のままだと、鼻は不思議な形のまま。

 

 

但しそれは、自分が選んだ道だから

藤木くんは、彼らを止めもしないし

このままBMW男の企みを

奥さんに教えたりすることはしない、

そう決めている。

 

 

 

  

BMW男電話

「わかった。じゃあこれから

 そのあたり話してみるよ。

 

 あぁ、じゃあまた今夜ね。」

 

 

 

また今夜・・BMW男は

電話の相手と会うのか。

 

 

 

 

 

 

 

BMW男

「あぁ、ごめんね、待たせて。

 今クリニックの子と話したけど

 費用の件も、もう少し

 どうにかなりそうだった。」

 

 

 

奥さん

「あぁ、よかった・・

 

 っていうか最初から

 そうしてくれるべきだったけど。」

 

 

 

BMW男は席に戻るなり

奥さんにごめんねという

ポーズをしていた。

 

 

 

BMW男

「それで・・気を取り直して

 もっと前向きな話をしよう。

 

 ちょっと提案なんだけど

 内装には、このデザイナーを

 呼べたらいいなって思ってるんだ。」

 

 

 

探偵からは見えないが

きっと素敵な店内の

デザインラフなどが書いてあるのだろう。

 

 

何故なら奥さんが

BMW男が見せた携帯画面を覗いて

今日1番の笑顔を見せたからだ。

 

 

 

 

 

 

 

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