登場人物 (前職の会社の同期たち)

 

このお話の始まりはこちら。

前の職場の同僚が、調停中だった①

 

パンダ…私。

藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。

     現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。

     2人の子供がいる。

奥さん …ボルボに乗った彼氏と不倫していた。

ZくんとYくん…同期の男子

Aちゃん…同期の女子

 

 

数日後、お義父さんは

お義母さんと2人で

会うことにしていた。

 

離婚について話し合うためだ。

 

 

しかし、それはそういう名目で

今回はそこに藤木くんも

一緒に同席することにしている。

 

 

 

不意打ちのようになってしまうが

お義母さんにはそうでもしないと

事前に伝えてしまっては

きっと奥さんも

呼んでしまうと思った。

 

 

 

今日は普段なら

お義母さんがシッターに来る日。

 

 

ひとまず今週はいいですと

奥さん伝手に断ってもらっている。

 

 

それにしても、

奥さんが実家に帰ってからすでに

1週間が経過しているのだが

結局彼女から子供のことについて

案じているような連絡は一切来ない。

 

 

連絡を取ると、離婚の話になるのを

避けているのだろうか。

一体何をして過ごしているのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

お義母さんが暮らす

家の近くのレトロな喫茶店。

 

 

そこにお義父さんは

1人で座っている。

 

お義母さんが娘に連絡してしまい

一緒に来ないか

念の為に確認したかったからだ。

 

 

 

 

お義母さん

「あら、早かったのね。

 なんだか、顔色もいいみたい・・」

 

 

 

お義母さんは、1人で来た。

 

 

 

 

お義父さん

「あぁ、そうだな。

 毎日が充実しているよ。」

 

 

 

 

あぁ、よかった。

あいつは一緒に来なかった。

藤木くんはほっと一息をついて

小さく気合を入れる。

 

 

 

そして

 

 

 

藤木くん

「お義母さん。おはようございます。」

 

 

 

 

お義母さん

「えっ、あら、、あの子は今日

 呼んでないわよ。」

 

 

 

 

藤木くん

「その方が助かるので

 だから今日ここに来ました。

 

 彼女がいないところで

 お義母さんと話したかったんです。」

 

 

 

 

お義母さん

「・・娘のいないところで?

 どうしてそんな・・・」

 

 

 

藤木くん

「お義母さんには、

 本当のことを知ってほしいからです。」

 

 

 

 

お義母さんは、

心底困惑した顔を浮かべている。

 

 

 

 

 

お義母さん

「本当って・・・なんか、、

 そんなこと言われたらまるで

 娘が嘘ついてるみたいな・・

 

 物騒な言い方よね・・・」

 

 

 

いや、ついてるんだが。

 

 

 

それから3人は

それぞれに飲み物を頼み

改めて藤木くんから話を始めた。

 

 

 

 

藤木くん

「まずはお義母さん、いつも

 子供達のお世話をしてくださって

 本当にありがとうございます。

 

 お料理まで作っていただけて

 美味しかったですし

 本当に助かってました。」

 

 

 

 

お義母さん

「あら、いや、いいのよ。

 孫たちは可愛いですから。」

 

 

 

まんざらでもない顔をする。

 

 

 

しかし

 

 

 

藤木くん

「でも。。僕は知らなかったんです。

 そういった食材とか諸々の

 お支払いとは別に

 

 お義母さんにお支払いしていた

 お礼の金額を・・

 

 

 

 

お義母さん

「え・・・」

 

 

 

明らかに、動揺した顔になる。

 

 

 

 

 

お義父さん

「食材の費用は別・・?

 

 母さん、、藤木くんの家に

 お手伝いに行く日は  

(孫たちにいいものを食べさせたいから)

 っていうから

 いつも私がお金を渡してたよな。

 

 そういう日は高い果物や、

 作ってきた夕飯をタッパーに入れて

 持って帰ってくるから

 そのお金で買ってきてるもんだと

 思っていたが・・?」

 

 

 

お義母さん

「・・・それは・・」

 

 

 

 

お義母さんが石像のように、

固まってしまった。

 

 

 

 

 

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