登場人物 (前職の会社の同期たち)

 

このお話の始まりはこちら。

前の職場の同僚が、調停中だった①

 

パンダ…私。

藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。

     現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。

     2人の子供がいる。

奥さん …ボルボに乗った彼氏と不倫していた。

ZくんとYくん…同期の男子

Aちゃん…同期の女子

 

 

 

お義父さんへの電話には

躊躇いがあった藤木くんだが

友達に言われて

ひとまずかけてみることにした。

 

 

 

 

 

藤木くん

「・・・・・・」

 

 

 

お義父さん

「あぁ。電話待ってたよ。」

 

 

 

藤木くん

「・・・すいません。

 

 今から妻が、、、そちらに1人で

 帰ると思いますので

 よろしくお願いします・・」

 

 

 

お義父さん

「1人で?子供たちは、 

 そっちにいるのか?」

 

 

 

藤木くん

「はい、、子供たちは僕が

 連れて行くなと言いました・・」

 

 

 

 

お義父さん

「・・・なんかわけが

 ありそうだけど、、

 

 まずはさっきの電話

 なんて言おうとしたんだ?」

 

 

 

 

藤木くん

「それは、、、あの、、、」

 

 

 

藤木くんはこれまでに

さほどお義父さんとも

ちゃんと話し込んだことがなく

どこまで話したらいいのか

心配になった。

 

 

ただ、結婚が決まった時には

こんな娘でいいのかと聞かれ

それがお義父さんの謙遜とか

日本特有の言い回しと思っていたが

 

今思えば多分本当に、

娘には、

手を焼いていたのかもしれない。

 

 

 

 

藤木くん

「さっき

 言おうとしたことなんですが・・

 

 まず、僕からこの電話があったこと

 しばらくお義母さんと彼女には

 黙っておいて欲しいんですが・・・

 よろしいでしょうか・・」

 

 

 

お義父さん

「それは、、

 内容を聞いてみないことには

 なんとも難しいけど、

 

 その言い方だと結構 

 深刻そうな話だな・・

 

 わかったよ。話してもらえるか。」

 

 

 

さっきまで、

超絶話が通じない相手と話していたので

(わかったよ)と言われるだけで

一気に安堵感が広がる。

 

 

 

藤木くん

「まず、、これまでちゃんと

 カードの使い道を見てなかった

 僕の責任だとは思いますが。。

 

 妻は今まで週に4回は

 シッターさんに

 

 週に1回は、お義母さんに

 1日6時間から8時間

 

 つまり土日以外は全て

 子供達を預けっぱなしでした。」

 

 

 

お義父さん

「え・・・・」

 

 

 

藤木くん

「夜はほとんど僕が寝かしつけやミルク。

 お風呂はシッターさんやお義母さんが

 入れてくれていることが多くて

 

 土日は外食か旅行か近所に出かけるかで

 僕が出かけることは

 一切許されなかったですし

 

 多少の食事のストックは

 お義母さんが作ってくれていましたし

 

 。。。そのことをお義母さんから

 報告受けてなかったでしょうか。」

 

 

 

お義父さん

「・・・そんな、、

 

 孫たちの様子はいつも

 楽しそうに話してくれたけど

 

 そこには当たり前にいつも

 娘もいるものだと・・・」

 

 

 

藤木くんは、ため息をつく。

 

 

 

藤木くん

「それじゃあお義母さんは

 口止めでもされてたんでしょうか。」

 

 

 

お義父さん

「そんな、口止めだなんて。

 なんのために?」

 

 

 

お義父さんが少し

不機嫌そうな声を出す。

 

 

お義母さんのことを言われて

腹が立っただろうか。

 

 

藤木くんは、お金の話まで

するかどうか迷ったが

そんな言い方をされると

こちらも腹が立つ。

 

 

 

藤木くん

「なんのためかは、

 僕が知りたいんです。

 

 でも。。。お義母さんには

 1回のお手伝いで、

 5万円から7万円

 渡していたみたいですから。」

 

 

 

 

お義父さん

「・・・え、、、、、

 

 

 お金???

 

 

 1回って、どういうことだ?

 1ヶ月分、ということか?」

 

 

 

 

藤木くん

「違いますよ。1回って、1日です。

 

 お義父さん、

 本当に何も知らなかったんですか?

 

 僕はお義母さんが来てくれて

 すごく助かると思ってました。

 妻が毎日子育て大変なところを

 手伝ってくれて、

 負担も減るだろうなって。

 

 そしたら、、、こんなことに。。」

  

 

 

電話越しに、

お義父さんの声が聞こえなくなった。

 

 

電話が切れていたのかと思ったが

どうやらあまりにも驚いて

絶句していたようだ。

 

 

 

 

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