登場人物 (前職の会社の同期たち)

 

このお話の始まりはこちら。

前の職場の同僚が、調停中だった①

 

パンダ…私。

藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。

     現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。

     2人の子供がいる。

ZくんとYくん…同期の男子

Aちゃん…同期の女子

 

 

奥さんの顔が、

みるみるうちに青ざめる。

 

 

藤木くん

「その顔は、心当たりがあるんだな。」

 

 

奥さん

「いや、昔勤めてた時の同僚と

 何回かは会ったけど、

 もしかしてその人のこと?

 

 あなたがみたのは、

 どういう風貌の人だった?」

 

 

 

藤木くん

「それを聞いてどうなるんだよ。

 

 みんな、同じような車に

 乗ってるっていうのか?」

 

 

 

奥さん

「違うけど、もし誤解してるなら

 相手に迷惑かけるって

 思っただけよ。」

 

 

 

藤木くん

「相手に迷惑?どうしてそんなことは

 考えられるんだ?

 

 自分の子供の寂しさより

 相手のことが優先か?」

 

 

 

奥さん

「まだ、寂しいなんて感情

 わかんないでしょ!!」

 

 

 

この発言で、藤木くんはもう

限界が来た。

 

 

 

藤木くん

「出ていけよ。」

 

 

 

奥さん

「何言ってんのよ!

 そんなこと、できるわけない!」

 

 

 

藤木くん

「子供たちに、

 寂しいなんて感情が・・・

 

 わかるわけないって?」

 

 

 

奥さん

「だからっ、、

 

 そりゃあ多少はあるだろうけど

 1歳とか2歳の記憶なんて

 残ってるわけないでしょ。」

 

 

 

藤木くん

「残ってるわけないから、

 その間は覚えてないから、

 

 何してもいいって?」

 

 

 

 

奥さん

「なんなの?!

 いちいち揚げ足取らないでしょ!

 

 別に、全く

 わかんないとは言わないわよ。

 泣いたり笑ったりしてるし!

 

 そりゃあ目の前の遊びの中で

 何が楽しいとか嫌とかは

 わかってるとは思うけど」

 

 

 

藤木くん

「・・・あのさ、不思議だよ。

 

 なんで君みたいな人が

 親権なんか欲しいんだよ。

 

 っていうかなんで君が

 出産できるんだよ。」

 

 

 

奥さん

「何、その問題発言!!

 

 あー!録音しておいたらよかった!!」

 

 

 

 

藤木くん

「安心して、録音なら

 してるから。」

 

 

 

奥さん「はぁ?」

 

 

 

藤木くん

「今、録音しておいたらよかったって

 自分で言ったじゃないか。

 

 しておいたんだから、感謝してほしい。

 君の発言も、しっかりあるから。」

 

 

 

奥さん

「ほんと、卑怯な真似するわよね。

 

 弁護士だって 

 あなたの方がお金があるんだから

 お金さえ払ったら

 勝てるに決まってるでしょ?」

 

 

 

 

藤木くん

「それより、話し戻すけど

 あの男と一緒になって

 早く出ていけよ。

 

 それともまだ、他にもいるのか?」

 

 

 

奥さん

「他にもっていうか、

 1人もいないから!!」

 

 

 

藤木くん

「・・・そうか、、まぁ

 そう思うんなら、

 そう言ってたらいいよ。」

 

 

 

奥さん

「あなたなら事実を曲げてでも

 なんとかしようとしそうよね。

 

 あなたってそこまで、

 やばい人だったのね。」

 

 

 

 

その時、藤木くんが

録音していた携帯の画面を見て

 

 

奥さんの顔を、

ジィっと見つめる。

 

 

 

 

藤木くん

「事実を曲げてでも・・か・・・

 

 

 ボルボの男。

 

 

 今、君との関係を

 認めたらしいけどな。」

 

 

 

 

奥さん

「・・・・は?」

 

 

 

 

 

これまでずっと、

威勢の良かった奥さんが

 

消え入るような声で

しかし目つきはしっかり

藤木くんを睨みつけていた。

 

 

 

 

 

 

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