登場人物 (前職の会社の同期たち)

 

このお話の始まりはこちら。

前の職場の同僚が、調停中だった①

 

パンダ…私。

藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。

     現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。

     2人の子供がいる。

ZくんとYくん…同期の男子

Aちゃん…同期の女子

 

 

 

 

藤木くん

・・・俺、見たからな。

 

 あんなところに行っておいて

 親権欲しいとか、

 そういうおかしいこと

 2度と言わないでね。」

 

 

 

 

奥さん

「・・は?、、はぁ?!

 ちょっと!何をみたの?」

 

 

 

 

リビングに向かう

藤木くんを追いかけて

奥さんがドタドタと走ってくる。

 

 

 

 

奥さん

「ねぇ、何をみたか

 言いなさいよ!、、っ」

 

 

 

 

シッターさん

「あっ、あの、お帰りなさい。」

 

 

 

 

奥さん

「あっ、あの、、はい。

 あの、子供たちのこと

 ありがとうございます。」

 

 

 

シッターさん

「はい。今日も2人とも

 とってもいい子でしたよ。」

 

 

 

奥さん

「そうですか、じゃああの、、

 また明日も、

 よろしくお願いします。

 

 

 

 

藤木くん

「いや。今日は無理言って、

 延長をお願いしてる。」

 

 

 

奥さん

「はい?延長なんて、なんで」

 

 

 

 

藤木くん

「子供たちにこれからの話

 聞かせたくないだろう。」

 

 

 

奥さん

「だからって、延長までしなくても。

 ご迷惑じゃない!」

 

 

 

藤木くん

「いや、俺はシッターさんが

 いてくれた方が安心だよ。

 

 これから君が暴れるなら

 それを見ておいてくれる

 証人も必要だから。」

 

 

 

奥さん

「だから、何言ってるの?

 暴れるって、私がそんなこと

 するわけないでしょ?」

 

 

 

 

藤木くん

「これまで冷静に話し合えたことなんて

 なかったじゃないか。」

 

 

 

 

奥さんはちらっとシッターさんを見て

ため息をつく。

 

 

 

 

奥さん

「え?もしかしてシッターさんも

 夫とグルでしたか?」

 

 

 

 

シッターさん

「えっ?」

 

 

 

藤木くん

「は?何言ってるんだ?」

 

 

 

 

奥さん

「だって今日いきなり帰ってきて

 こんな・・・

 どういうつもりか

 全然わからないから。」

 

 

 

 

藤木くん

「だからって、、、はぁ、、、

 

 じゃああっちで話そう。」

 

 

 

 

シッターさんにとばっちりが行く前に

藤木くんは、

寝室に奥さんを連れていったが

その間に奥さんは

1度も子供達のことを抱っこしたり、

触れたりすることもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

奥さん

「はぁ、、帰ったばっかりなのに

 全然休まらない。」

 

 

 

藤木くん

「・・・子供たちのこと、

 全然気にならないんだな。」

 

 

 

奥さん

「何?急に嫌味?」

 

 

 

藤木くん

「嫌味とかじゃなくて

 帰ってきたら俺ならまっすぐに

 子供達の顔を見たいけどな、

 って思っただけだよ。」

 

 

 

 

奥さん

「シッターさんがいるからよ。

 邪魔しちゃ悪いかなって。」

 

 

 

 

ああいえばこう言う。

 

 

 

 

奥さん

「それで、なんなのよ。

 何を見たのよ。」

 

 

 

 

藤木くん

「自分からは言わないのか?」

 

 

 

 

奥さん

「もう、さっさと言ってよ!」

 

 

 

 

 

静かに声を荒らげる奥さんに

藤木くんは言った。

 

 

 

 

藤木くん

「……付き合ってる男がいるんだろ?」

 

 

 

 

奥さん

「いないわよ、そんなの!」

 

 

 

藤木くん

「・・・どうして嘘つくんだよ。

 

 子供と会う時間より

 大事な人なんだろう?」

 

 

 

 

 

奥さん

「は?なんなの?私のこと

 そういう女に仕立て上げたいの?

 

 親権取るために!

 

 あのね、私は譲らないからね!」

 

 

 

 

なんだかもう、笑えてくる。

 

 

 

 

藤木くん

「仕立て上げる、、、なるほど、、

 

 

 ボルボの彼氏はお前が、

 子供2人もいるってことや

 ヒステリックなこと

 わかってるのか?」

 

 

 

 

 

奥さん

「え・・・・」

 

 

 

 

奥さんの顔が、急に青ざめた。

 

 

 

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