登場人物 (前職の会社の同期たち)

 

このお話の始まりはこちら。

前の職場の同僚が、調停中だった①

 

パンダ…私。

藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。

     現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。

     2人の子供がいる。

ZくんとYくん…同期の男子

Aちゃん…同期の女子

 

 

 

それから藤木くんはまた

仕事のために部屋に戻り

ひとまずもう1度、

携帯をチラリと見た。

 

 

探偵さんLINE

「今カフェで、

 笑顔で誰かと電話してます。」

 

 

「出てきて、1人で歩き始めました。」

 

 

そして

 

 

「1人で⚪️⚪️ホテルに入りました。」

 

 

 

そのホテルは、

ビジネスホテルというか

シティホテルというか。

 

 

ラブホテルではないし1人なので

ただ休むために入ったのか

その目的がわからない。

 

 

 

探偵からのLINEは

ひとまずここで止まっていた。

 

 

 

もしここで男と出てきたら

もう今夜少し

カマでもかけてみようと考えたが。

この時点でも

流石にやっぱり、男と2人で

出てくることなんかないか・・

とも思っていた。

 

 

 

 

しかし、17時になり、

あと1時間でシッターさんの預かりも

終わりの時間になろうとしていた時

 

 

 

探偵さんLINE

「今、奥さんが出てきました。

 昨日の男と一緒です。」

 

 

 

 

藤木くん(あいつ・・・)

 

 

 

やっぱり、でもあるが

自分の妻は、

失望の数を増やすプロだと思う。

 

 

この女はなんのために、

自分と結婚し、

子供を授かったのだろう。

 

 

自分との結婚は、お金だとして

子供は?

 

 

 

 

17時50分

 

 

 

 

奥さん「ただいまー。」

 

 

 

上機嫌で、戻ってきた奥さん。

 

 

 

さぞ楽しかったろうに。

 

 

 

 

藤木くん「あ、おかえり。」

 

 

奥さん

「・・・ちょっと、何?」

 

 

 

 

藤木くんは、玄関まで出て行く。

 

 

 

 

藤木くん

「今日は、どこに行ってたの?」

 

 

普通のトーンで聞く。

 

 

 

 

奥さん

「えっ、また聞くの?

 通ってるスポーツジムとか

 1人でランチしたりとか・・」

 

 

 

藤木くん「そのあとは?」

 

 

 

奥さん

「はい?なんでそんなこと

 細かく報告しなきゃいけないの?

 

 レシート出せばいいの?」

 

 

 

奥さんは苛立ったように

バックの中をゴソゴソと開ける。

 

 

 

藤木くん

「実は今日、俺も午後に

 外に出てたんだよね。」

 

 

 

奥さん「フゥン。」

 

 

財布を開けて、レシートを取り出す。

 

 

 

奥さん

「あ、あった。これよ!」

 

 

 

藤木くん

「お昼まで過ごした履歴を

 そんなドヤ顔で見せられてもね。

 

 お昼からは、どこにいたの?」

 

 

 

奥さん

「ちょっとその辺

 ぶらぶらしてきたけど

 あなたにレシートチェックされるから

 何も買ってないわよ!」

 

 

 

奥さんが、声をひそめながら

けれど荒らげている。

 

 

 

 

藤木くん

「だから俺、午後は外に出てたって 

 言ったよね。」

 

 

 

奥さん

「だから何よ!もういい?

 先生来てるんでしょ?

 

 こんなところで話して

 聞こえたらどうするの?」

 

 

 

藤木くん

・・・俺、見たからな。

 

 あんなところに行っておいて

 親権欲しいとか、

 そういうおかしいこと

 2度と言わないでね。」

 

 

 

藤木くんはそう言って、

奥さんに背中を向けて

リビングに戻った。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー