登場人物 (前職の会社の同期たち)

 

このお話の始まりはこちら。

前の職場の同僚が、調停中だった①

 

パンダ…私。

藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。

     現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。

     2人の子供がいる。

ZくんとYくん…同期の男子

Aちゃん…同期の女子

 

 

 

シッターさんがやってきて

奥さんが出かけて行った。

 

 

 

藤木くんは2人の子を、

両手で抱っこして

 

話したいことがあります、

と相談を持ちかけたら、

上の子が

シッターさんの方に行きたいと

両手を伸ばした。

 

 

 

シッターさん

「お話ししたいこととは、

 お子さんがお昼寝してからの方が

 いいんでしょうか。」

 

 

 

藤木くん

「うーん・・まだ2人とも

 意味はわからないとは思いますが

 なんとなく、寝てからの方が、、、」

 

 

 

シッターさん

「わかりました。

 そしたら寝かしつけは

 大体お昼ご飯を食べ終わる

 12時過ぎくらいになりますから

 

 それまでお父様は、、、」

 

 

 

藤木くん

「それじゃあ別の部屋で、

 仕事をしてますので

 2人が寝たら呼んでください。」

 

 

 

 

 

 

 

お昼過ぎ、2人がお昼寝をしたと

シッターさんが呼びにきてくれた。

 

 

リビングでは、

藤木くんがコーヒーを淹れて

シッターさんと向かい合う。

 

 

 

藤木くん

「あの・・・

 お恥ずかしい話なんですが、、

 

 うちは近々、

 離婚しようかと思ってます。」

 

 

 

シッターさん

「えっ、、それは・・・

 そうですか・・・」

 

 

 

驚いている様子だが

受け入れも早い。

 

 

 

藤木くん「はい・・・」

 

 

 

シッターさん

「それで、、今後お子さんの方は

 どちらが・・・」

 

 

 

藤木くん

「親権は、、ってことですよね。」

 

 

 

シッターさん「はい、そうですね。」

 

 

 

藤木くん

「それは・・・

 

 

 

 どっちだと思いますか?」

 

 

 

 

 

シッターさん「えっ」

 

 

 

 

 

藤木くんはシッターさんが

何かを知っているのでは、と思っていた。

 

 

 

 

しかし

 

 

シッターさん

「それは・・私の立場からは

 なんとも申し上げにくいというか

 お答えする立場にないので・・」

 

 

 

 

藤木くん

「でも、、どう思いますか?

 

 シッターさんには今後も

 うちが離婚後もこのまま継続で

 子供達のことを

 お願いしたいんですけど・・」

 

 

 

 

シッターさん

「あぁ、それはもちろんです。

 

 よほど違う土地に行かれるとか

 そういうことじゃない限りは。」

 

 

 

 

藤木くん

「はい、地域も変えないつもりで

 

 ちなみに親権は、

 私の方で取る予定です。」

 

 

 

 

シッターさん「えっ。」

 

 

 

離婚すると伝えた時よりも

驚いた顔をしている。

 

 

 

 

藤木くん

「まぁ一般的には、妻側が

 親権をとるべきですよね。

 

 僕だって彼女に

 ちゃんと養育や教育が出来るなら

 何も争ってまで親権を

 何がなんでもって気持ちは

 なかったんですけどね・・」

 

 

 

シッターさん「・・・・」

 

 

 

シッターさんがとても

不安そうな顔をしている。

 

藤木くんはこの顔を見て

あることを思った。

 

 

 

藤木くん

「あの・・・シッターさん。

 もしかして僕のこと、 

 妻から何か聞いてます?

 

 グチみたいなこと・・」

 

 

 

シッターさん

「えっ、あ、いえ。それは、、。」

 

 

 

いや、あるな。

 

 

ないって、言わないもの。

 

 

いつも朗らかな保育士さんが

明らかに動揺している。

 

 

きっとこの方は本当に

良い人なんだと思う。

 

 

安易に自分の意見を

ベラベラ話しすぎないのも賢い。

 

 

 

 

藤木くん

「そうですよね、お立場的に

 何もいえないですよね・・

 

 それでしたら、聞くだけでいいので

 僕の独り言を、聞いてください。」

 

 

 

シッターさん「・・・」

 

 

 

藤木くん 

「僕はこれまで妻が

 いつも育児や家事で大変で

 日中は僕が手伝えないので

 少しでもその手助けになればと思って

 

 シッターさんやお義母さんに

 サポートとお願いしたつもりです。

 

 しかし・・

 

 働いていない妻は、そのサポートを

 平日全日お願いしていて

 好きなところに

 出かけていたのがわかって

 

 夜の家事育児は僕で、

 土日は一緒に出掛けて。。

 

 一緒にいる時は子供達に向かって・・

 

 あぁ、これはもう、

 うちの事情になるんですけど・・

 

 そういう積み重ねで、

 離婚を決めたんですね。

 

 

 でももしかしたら妻は、

 シッターさんには、、僕の

 有る事無い事を、

 話しているんじゃないでしょうか・・・」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー