登場人物 (前職の会社の同期たち)

 

このお話の始まりはこちら。

前の職場の同僚が、調停中だった①

 

パンダ…私。

藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。

     現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。

     2人の子供がいる。

ZくんとYくん…同期の男子

Aちゃん…同期の女子

 

 

 

翌朝、いつもの時間に

一旦家を出る藤木くん。

 

この日は10時にシッターさんがくる。

 

 

 

だからあえて藤木くんは

9時40分に家に戻る。

 

 

 

奥さん「・・何、忘れ物?」

 

 

 

部屋に入ると、リビングでは

子供たちが転がって遊んでいて

そこのテーブルでは

お化粧品を広げた奥さんが

バッチリメイクをしている最中だった。

 

 

 

藤木くん

「・・・・なんか、

 派手な服装してるね。

 

 ママ友に会うのに

 そんなにメイクするのか。」

 

 

 

奥さん

「別にいいでしょ。メイクのことまで。

 それにママ友じゃなくて

 学生時代の友達だから。」

 

 

 

藤木くん

「誰のこと?学生時代の友達の話

 1回も聞いたことないけど。」

 

 

 

奥さん

「・・・急になんなの?

 子供達の前で、

 喧嘩したくないとか言って

 あなたの方から

 そういう言い方しないでよ。」

 

 

 

藤木くん「フゥン。」

 

 

 

 

藤木くんはそう言って、

一度自分の寝室に入る。

 

 

15分くらいすると

メイクを終えた奥さんが

ドタバタと

音を立てながらやってくる。

 

 

 

奥さん

「ねぇ、ちょっとあなた

 いつ仕事に行くの?」

 

 

 

藤木くん

「え、今日はリモートにしたから

 このままここにいるよ。

 

 たまには子供達の様子も聞きたいから

 シッターさんとも

 ちゃんと話したいし。」

 

 

 

奥さん

「は?急にリモートなんて

 聞いてないから。」

 

 

 

藤木くん

「自分の家に帰ってくるのに

 どうしてそんなこと

 聞かなきゃいけないんだ?

 

 しかもどうせシッターに預けてる日は

 君はそうやってバッチリ化粧して

 いなくなるんだろう?

 

 ほんと、子育てするつもり

 なかったんだな。

 

 っていうか、子供から目を離すなよ。

 俺と話したいなら

 2人とも連れてくるべきだろう。」

 

 

 

 

藤木くんは急いでリビングに向かう。

 

 

2人ともニコニコ

ゴロンゴロンしている。

 

 

 

 

奥さん

「あぁ、本当にあなたって

 モラハラやばいわね。

 

 子供が気になるんなら

 なんで1人で

 寝室になんか入ってるのよ。」

 

 

 

藤木くん

「・・・さっきは君が

 横に居たからだろう?

 話したくないだろうなと思ったから

 寝室にいたんだけど?

 

 あぁ・・・予定があるなら

 もう行けばいいじゃないか。」

 

 シッターさんの対応はしておく。」

 

 

 

奥さん「は?」

 

 

 

藤木くん

「さっきから(は?)って言うけど 

 俺がシッターさんの対応をしたら

 何か不都合があるのか?

 

 シッターさん以外の人がくるのか?」

 

 

 

 

奥さん

「そんなわけないでしょ。」

 

 

 

 

こんなラリー、数回でももう疲れる。

 

 

 

そこに、シッターさんがやってきた。

 

 

 

シッターさん

「まぁ!!今日は

 お父様もいらっしゃるんですね!!

 

 最近2人とも出来ることが増えて 

 すごいんですよー!!」

 

 

 

ハッピーオーラ全開の

ベテランシッターさん。

 

 

この人が今は、育ての親と言っても

過言ではないが

子供たちが今ちゃんと

ニコニコ笑ってくれているのは

この先生のおかげだろう。

 

 

 

奥さん

「では今日も、

 よろしくお願いします。」

 

 

 

シッターさん

「はいっ!

 行ってらっしゃいませー!」

 

 

 

 

藤木くん「・・・・・」

 

 

 

 

この後も、外には探偵の方が

張り込んでくれている。

 

 

 

 

藤木くんは、思い切り息を吐いて

 

まずは2人の子を、両手で抱っこする。

 

 

 

 

そして

 

 

 

藤木くん

「あのー。シッターさん。

 

 今日は僕が別室で

 リモートで仕事をしてますので

 よろしくお願いします。」

 

 

 

シッターさん

「あらっ、そうですか!

 かしこまりました!」

 

 

 

 

藤木くん

「それでですね・・・

 

 もし2人が同時に寝たら

 その時もし

 お手隙の時間がありましたら

 

 ・・お話ししたいことがありまして・・

 よろしいでしょうか。」

 

 

 

 

 

藤木くんは離婚に向けて

準備を進めておきたかった。

 

 

 

 

 

 

 

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