登場人物 (前職の会社の同期たち)
このお話の始まりはこちら。
パンダ…私。
藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。
現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。
2人の子供がいる。
ZくんとYくん…同期の男子
Aちゃん…同期の女子
奥さんが、
男のマンションに入ってから
2時間ほど経過した頃。
探偵さんLINE
「今、奥さんが男と出てきました。
車に乗り込んで、
多分、ご自宅の方向に
向かわれるかと思います。」
そのあとは、探偵さんの読み通り
そのまま真っ直ぐ、
藤木くんの家に帰って行き
その日の尾行は終了した。
◆
夜、藤木くんは
20時には、
自分のマンションの前にいた。
経営者という仕事をしているが
飲みに行こうとすると
いつもこの奥さんが
子連れででもついてくるので
断り続けていたが
どうしてこの女は、
自分は浮気をしておいて
夫の飲み会に参加していたのだろう。
本当に、訳がわからない。
玄関の扉を、そおっと開ける。
すると子供のギャー!!という
泣き声が聞こえる。
奥さん
「ねぇ、なんで寝ないの?
マジで疲れるんだけど!
あんたが起きてるから
こっちが寝ないんでしょ!!」
2歳児に向かって、
大声で怒鳴っている。
藤木くん
「何してるんだよ。」
奥さん
「何よ、帰ってきていきなり!
見たらわかるでしょ!
寝かしつけ!!」
藤木くん
「今まだ20時だろ。
別に21時になってもいいし
ってかいつもそのくらいに
俺が寝かしつけてるだろ。
このくらいのことでそんな声で
1歳児と2歳児を怒鳴りつけるか?」
奥さん
「このくらいのこと?
何よ!日中いないくせに
帰ってきていきなり
ここの部分だけ見て偉そうに!」
はい。これが朝から今までずっと
毎日毎日子育てしている母親になら
そうだねと言える。
でもお前は朝から18時まで、
つい2時間前まで、
男の家に行ってたのに
何を言ってるんだ?
藤木くんはその言葉を
ぐっと飲み込む。
藤木くん
「日中いないくせに、っていうのは
確かにそうだよ。
でも今日も、自分だって
シッター使って外に出てただろう?
どこに行ってたんだよ。」
奥さん
「別に、女友達と
リフレッシュにお茶してただけよ。」
藤木くん
「どこで。レシートは。」
奥さん
「ちょっと、ほんとやばいから。
レシートなんて出させる夫。
カードの制限してるくせに
カフェで使ったお金まで
見せなきゃいけないの?」
藤木くん
「じゃあ、見せなくていいから
誰と、どこの店舗に行ってた。」
奥さん
「今まで興味なかったくせに
急に何言ってんの?」
藤木くん
「だって友達って誰のことだよ。
友達いないだろ?
それに俺にいつも聞くじゃないか。
それで、大事な飲み会さえ
ついてこようとするじゃないか。
それと一緒だよ。
今度、俺もついていく。」
奥さん
「ちょっと、ほんと意味わかんない!!
もう、気分悪い。
私お風呂入るから
子供達の寝かしつけしといて!!」
はぁ、、こんな生活
本当に疲れる。
藤木くんは、大きくため息をつく。
そして、無邪気に笑う子供たちを
抱きしめる。
藤木くんは明日、
仕事に行かないつもりだ。
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