シーズン16 の登場人物
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⚪️ 明日香さん 当時30歳
今回の相談者。大好きな彼氏とその後結婚。しかしその直後、元婚約者が現れて、彼の本性を知る。
⚪️ 恭介 当時31歳
合コンで知り合った明日香さんの夫。とても優しい。と思っていたら、元婚約者に酷い仕打ちを行なっていた。
⚪️ 恭介の両親
父親は、母親に言われるがまま。母親は一見社交的で良い人に見えるが、実際は、、
⚪️ エマさん 恭介の元婚約者 当時29歳
婚約中に恭介に浮気相手がいることがわかり、それから辛いことが続く。
⚪️ 良美 美容師
恭介と数年付き合っている。恭介のことを、恭ちゃんと呼ぶ女。仕事もしたいし、子供が好きじゃないので、結婚はしないと言っているが、実は本名の既婚者男性がいるので、恭介は浮気相手。
家に帰り、いつも通り
玄関で恭介とハグをする。
恭介
「明日香ちゃん、残業大変だったね。
ある程度仕事片付いた？」
明日香さん
「うん。一旦ひと段落した。
ありがとう。」
恭介
「ちゃんと食べる時間あった？」
明日香さん
「まぁ、ちゃんとじゃないけど
一応食べれたかなー。
冷蔵庫になんか
デザートなかったっけなぁ。」
恭介がまとわりついていたので
明日香さんは離れるために
キッチンの方へ歩く。
もう何年も付き合っている女がいるのに
この男はなぜこんな風に
自分にベタベタ甘えられるんだろう。
恭介の振る舞いや言動は、
彼は私に夢中なんだ
私だけをまっすぐに一途に
愛してくれているんだと
そんな風にしか思えないほど
ストレートなのに。
世の中にはこんなことが
複数人に同時に行える人がいるんだ。
冷めた気持ちで考えながら
冷蔵庫にあった、
チョコレートを口に入れる。
明日香さんは今まで彼に、
嘘などついたことはなかった。
誤魔化したこともない。
けれどもう、そんなことは
言っていられない。
チョコレートが口の中で溶けると
急に、あることを思いついた。
まずは蛇口の水を出し
その音にかき消されるように
携帯の録音ボタンを押す。
そして
明日香さん
「あのさ、今日一緒に残って
仕事手伝ってくれた先輩って
実は小さいお子さんがいてさ。」
恭介
「へぇー。」
ソファーに座る恭介に話しかける。
携帯ゲームをしているが
ちゃんと耳はこちらに傾けて
一旦目を合わす。
恭介
「残業なんかして、大丈夫なの？」
明日香さん
「でしょ、だから私も気になって
（帰らなくて大丈夫なんですか！）
って聞いたら
（うちはパパが寝かしつけまで
しっかりやってくれる人だから
今日は大丈夫なの。
子供がいても女だって残業して
代わりに夫が家を守っても
いいと思わない？）
って言われたの。」
ちなみに、今日はもちろん
残業などしていないが
この話は、全くの嘘ではない。
別の日の話だ。
明日香さんの上司に
子育て中の女性がいて
さすがに今日ほどの時間までは
残業をしていたことはないが
忙しい時などは夫婦できちんと分担して
先輩は仕事に励めている。
明日香さん
「なんかそれ聞いてさ、女が家を守るとか
男が外で仕事するとか
そういう型にきっちりハマらず
2人ともが、両方の役割を担ってて
自立してる夫婦でいいなって
私は思ったんだけどさ、
恭介くんはどう思う？」
つまり明日香さんは
なるべくラブラブな雰囲気にせず
けれどナチュラルに、
そして、恭介に直接的ではなく
（子供）の話題で
腹の中を探りたいと思ったのだ。
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