シーズン16  の登場人物

 

シーズン16を最初からお読みになりたい方はこちら

 ダウンダウン

シーズン16−1

 

⚪️ 明日香さん 当時30歳

 今回の相談者。大好きな彼氏とその後結婚。しかしその直後、元婚約者が現れて・・

 

⚪️ 恭介 当時31歳

 合コンで知り合った明日香さんの夫。とても優しい。と思っていたら、元婚約者から衝撃の過去を聞かされる。

 

⚪️  エマさん 恭介の元婚約者 当時29歳

 次々と恭介との過去の話を打ち明ける。

 

⚪️  ヒカリ  エマさんの親友

 1歳になる男の子がいる。お姉さんがご主人のモラハラに苦しんでいるが、洗脳状態で家族の言うことを聞いてくれないため、エマさんを重ねて、親身に心配してくれている。


⚪️ 良美 美容師 
 恭介のことを、恭ちゃんと呼ぶ女。仕事もしたいし、子供が好きじゃないので、結婚はしないと言っているが、実は本名の既婚者男性がいるので、恭介は浮気相手。

 

 

その日、ヒカリさんが1人で

エマさんの家まで尋ねてきてくれた。

 

 

友人で全てを知っているのは

ヒカリだけだが、この数日のことは

ちゃんと詳細には話せてない。

 

 

 

 

エマさん

「ごめんね、忙しいのに…」

 

 

 

ヒカリさん

「ううん、、、大変だったね・・・」

 

 

 

 

やっぱり、涙が出てくる。

 

それでもエマさんは

恭介の母親から言われた言葉など

ヒカリさんに伝えた。

 

 

 

ヒカリさん

「……あぁ、、腹が立って

 腹が立って腹が立って、、

 怒りで涙が出てくる!!

 

 そんな最低な親子見たことない!!

 

 それで、この数日

 あいつ何にも連絡してきてないの?

 今の状況、何も知らないの?」

 

 

 

 

エマさん

「…多分知らないと思う。

 

 お父さんがもしかしたら

 なんか、、

 やりとりしてるかもしれないけど

 言わないだけなのかな・・

 

 とにかくこの3日間は知らない。

 私のLINEにも連絡ないし。

 まぁさすがに仕事くらいは

 行ってると思うけど・・・」

 

 

 

 

ヒカリさん

「エマがこんなに苦しんでるのに

 のうのうと暮らしてるなんて

 許せない!!

 

 エマのお父さんが言うように

 もし今もこんな時に

 良美と浮気してるなら

 やっぱりその証拠を押さえて

 突きつけてやりたいけどね!!」

 

 

 

 

エマさん

「…でもさ、、

 別に書類作ったわけでもなく

 もう婚約破棄にもなってて・・・

 赤ちゃんのこともこんな、、

 

 今更浮気の証拠突きつけても

 あっちはなんの痛手も

 ないと思うよ・・・

 

 それにもし流産のことを知ったら

 …むしろ喜ばせそうで・・

 だから、しばらく言いたくない・・」

 

 

 

 

ヒカリさん

「まぁそのことは、

 言わなくてもいいかもね・・・」

 

 

 

 

エマさん

「両家との話し合いももう、、

 

 どうせ彼は出てくるって

 言わないだろうから・・・」

 

 

 

 

 

 

そう言いながら無意識に

エマさんはお腹をさすっていた。

 

 

 

 

 

ヒカリさん

「お腹・・・まだ痛い?」

 

 

 

 

エマさんは、黙って首を横に振る。

 

 

 

 

エマさん

「……もっと・・・痛みがあっても

 よかったよ・・・

 

 だって次の日にはさ、、、

 もう痛みが治ってて、、

 なんかじゃあ本当にもう

 いないんだなって思って・・・

 

 なんでこんなことに 

 なったんだろうね、、

 

 私はママとして、

 選ばれなかったのかな・・」

 

 

 

 

 

ヒカリさんが突然、

エマさんを抱きしめる。

 

 

 

 

 

ヒカリさん

「エマ、知ってる?この時期はね、

 ママの精神的なこととか

 そんなこと関係なく

 元々の染色体異常が原因とかで

 流産っていうのは、あり得る話なの。

 

 だから絶対に

 エマのせいなんかじゃない。」

 

 

 

 

エマさん

「うぅ・・・ヒカリぃ・・・

 

 でも、、でもさ、、、

 

 私がちょっとでも

 諦めるような発言しちゃって

 その言霊が・・」

 

 

 

 

ヒカリさん

「エマ!!

 違うから!!

 

 赤ちゃんは

 エマを守ってくれたの!!

 すごい子なの!!」

 

 

 

 

 

 

恭介。

 

 

 

あなたにこの苦しみは、わかるまい。

 

 

 

 

けれどきっといつかあなたも

この罰を受ける時が来る。

 

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーー