登場人物
●小林成美：５歳の息子さん（ハルキくん）がいる。夫のモラハラに一人悩み、苦しんでいたが、ジェシカさんのホームパーティーで、皆が知ることになる。
●成美さんの両親：娘である成美さんと孫のハルキくんを愛し、なんとか幸せになってもらいたいと願っている。
● 小林瑛太：成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●瑛太の母：瑛太の言うことと、自分の考えが絶対の義母。江戸っ子気質の実兄がいる。名前は千代と言う。
●瑛太の父：もう何年も前から、家族とはあまり話をせず、家では自室に引きこもり状態。本当は妻と別れたいとも思っていた。
●太田花子：ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、ホームパーティーで暴露されたが、それでも瑛太への気持ちが断ち切れない。
● 北川：瑛太のもう一人の不倫相手。20代後半。瑛太の会社のCEOの息子の彼女だというが・・
ハルキくんの小さい手が、
頭を撫でてくれて
成美さんは涙がポロポロ溢れた。
成美さん
「…ハルキ、ありがとう。」
涙が止まらない二人のそばに
その様子を
じっと見ていた成美さんの父親が
近づいてきた。
成美さんの父
「ハルキは偉いな。
ママのこと、ちゃんと
見てくれてたんだな。」
今度はじーじが、
ハルキくんの頭を撫でる。
成美さんの父
「ハルキ、でもこれから
もしハルキが寂しくなったら
じーじかばーばか
ママに言うんだぞ。」
ハルキくん
「うん！わかったー。」
それからハルキくんはいつもの様子で
テレビを見始めたので
成美さんは母親が座る
リビングのテーブルに戻った。
成美さんの母
「成美、今日のところはひとまず
ホッとしたわね。」
成美さん
「うん。ちょっと
拍子抜けするくらいだった。
…あれって、我慢して
言ってるわけじゃないよね？」
成美さんの母
「母さんからは、
そうは見えなかったわよ。」
成美さん
「うん・・そうだよね。
とにかく、よかったよ、、」
◆
その日の夜、成美さんは
ハルキくんの寝顔を眺めながら
いろんなことを考えていた。
そして
成美さんLINE
「パンダさん。夜分にごめんなさい。
ハルキのことでちょっと
気がかりなことがあって・・」
私LINE
「気がかり？？」
成美さんはグループLINEではなく
個人的に、私に連絡をしてきた。
私LINE
「なんかあったんですか？」
それから成美さんは
今日のハルキくんの様子を
私に教えてくれた。
私LINE
「おぉー！ハルキくん、偉いですね。
ママの頭撫でてくれたなんて
また泣ける・・
成美さん。ひとまずは
ホッとされましたか？」
成美さんLINE
「そのことなんですが、、はい、
ハルキが頭を撫でてくれたことも
寂しくないって言ってたことも
ホッとはしました。
でもパンダさん、、
こんな話をするのも
どうかと思ってるんですが…
今思えば瑛太さんと義母って
きっと何かしらの
障害があるじゃないですか。
そうじゃないと、、
あのモラハラ具合とか
世間とズレている感じとかって、、
説明つかないと言うか・・」
私LINE
「ん？あぁ…まぁ、、そこは、、
…そうですね、、
私は専門家じゃないので
はっきりは言いにくいですけど、、、」
成美さんLINE
「ですよね。
でももしそうならかなり
夫のあの感じって
遺伝的要素が強いと思いませんか？
それで私、不安になってしまって・・
ハルキが今日、
寂しくないって言ったことも
真剣な話の中で、
特に父親のことでさほど
傷ついた様子に見えなかったことも
母にこの話をしたら
（それはハルキが単純に
瑛太に懐いてなかった証拠）って
笑い飛ばされたんですけど・・
…大丈夫かなって・・」
私LINE
「なるほど、、それで成美さんは
心配になったんですね。」
これはかなり、
センシティブな話だと思う。
皆さんなら、この状況で
成美さんからこういうLINEがきたら
どう返されますか。
私はこの質問に、
しばらく返信ができなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
開設したばかりですが
