登場人物
●小林成美：５歳の息子さん（ハルキくん）がいる。夫のモラハラに一人悩み、苦しんでいたが、ジェシカさんのホームパーティーで、皆が知ることになる。
●成美さんの両親：娘である成美さんと孫のハルキくんを愛し、なんとか
幸せになってもらいたいと願っている。
● 小林瑛太：成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●瑛太の母：瑛太の言うことと、自分の考えが絶対の義母。江戸っ子気質
の実兄がいる。名前は千代と言う。
●瑛太の父：もう何年も前から、家族とはあまり話をせず、家では自室に
引きこもり状態。本当は妻と別れたいとも思っていた。
●太田花子：ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、ホームパーティーで暴露されたが、それでも瑛太への気持ちが断ち切れない。
● 北川：瑛太のもう一人の不倫相手。20代後半。瑛太の会社のCEOの息子の彼女だというが・・
「千代（義母）さんも瑛太も、
何かしらのご病気ですよ。」
よしこさんはついに
皆が心で思っていたが
口に出せなかったことを口にして
瑛太が何かを言いかけた時
兄男さんがアゴを冷やしながら
戻ってきた。
兄男さん
「すまんね。話の途中で。」
よしこさん
「兄男さん、大丈夫なんですか。」
兄男さん
「あぁ、はずみで口の中を
噛んでしまっただけだったよ。
大したことない。」
成美さんの父
「でも、少しの間、
休まれた方が・・」
兄男さん
「いや、それより
なんの話だったんだ。」
瑛太の母
「私と瑛太が、、、
病気だって
よしこさんがおっしゃって。」
よしこさんをチラッと見ながら
強くは言えないあたり
やっぱり瑛太の母にとってよしこさんは
逆らえない相手なのだろう。
すると
兄男さん
「あぁ、それはそうだろうな。
別にお前はそんなこと
今初めて、
言われたわけじゃないだろう？」
兄男さんはアイスノンで
アゴを押さえながら、
表情を変えない。
瑛太の母
「そんなことっ、
…別に、言われないわよ。」
兄男さん
「それならみんな
思ってるけど言わないか、
言われたけどお前が
真面目に受け止めてないだけだ。」
よしこさん
「まぁまぁ、それで、、
さっき瑛太さんが
何か話そうとしてたでしょ？
なんだったの？」
瑛太
「あぁ、、それはあの・・
何かしらの病気って
例えばなんですか。」
成美さん
「……」
よしこさん
「それを聞いて、どうするの？」
瑛太
「……いや、、、
・・なんだと思われてるのかなって。」
よしこさん
「言われて悔しいとか、
腹が立つから？
それとも受け止めて
直せるものなら、
直したいって思うから？」
瑛太
「……両方、、ですかね。」
瑛太の母
「何言ってんのよ！
病気なわけないじゃない！」
瑛太
「なんのことか分からないのに
そんなわけあるとかないとか
言えるのか？」
あれ、なんか瑛太が2%くらい
まともなことを言ったような。
…いかんいかん、
これまでが最悪すぎて
ちょっとだけまともなことを言ったら
すごいまともに見えてしまう病。
きっと成美さんもそうやって
時々見せる瑛太の優しさや
まともな部分に
期待してきたのだろうから。
けれど、
よしこさん
「あなたがそう思うなら
あなただけ病院に行ってみなさいよ。
母親とあなたは
違う人生なんだから。
自分の道を歩けるように。」
よしこさんはこんな瑛太にも
ちゃんと助言をしてくれて
よしこさん
「それで、、それより、
早く離婚届、
書きなさい。」
ちゃんと離婚も、促してくれる。
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