登場人物
●小林成美:5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。夫のモラハラに一人悩み、苦しんでいたが、ジェシカさんのホームパーティーで、皆が知ることになる。
●成美さんの両親:娘である成美さんと孫のハルキくんを愛し、なんとか
幸せになってもらいたいと願っている。
● 小林瑛太:成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●瑛太の母:瑛太の言うことと、自分の考えが絶対の義母。江戸っ子気質
の実兄がいる。
●瑛太の父:もう何年も前から、家族とはあまり話をせず、家では自室に
引きこもり状態。本当は妻と別れたいとも思っていた。
●太田花子:ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、ホームパーティーで暴露されたが、それでも瑛太への気持ちが断ち切れない。
● 北川:瑛太のもう一人の不倫相手。20代後半。瑛太の会社のCEOの息子の彼女だというが・・
成美さんの父親は翌日すぐに
義母のお兄さんに連絡を入れた。
そこで初めて、
(実は成美さんと瑛太さんのことで
大変なことになっている。
詳しくは集まりの席で話したい。
当日まで、瑛太家族には
お兄さんとよしこさんのことは
伏せておきたい)
ということを伝えたら
てやんでいこんちきしょうだった。
(説明へたか。)
つまり、来てくれると。
そして瑛太の父にも
今週の日曜日に、
家族で待っていますと伝えた。
もちろんその日
成美さん一家以外で
他にゲストが登場するとは
一切話さなかったのと
週末瑛太と行う話し合いについては
その日曜日に、
報告してもらうことになった。
それから成美さんは、
ハルキくんの
幼稚園の問い合わせをしたり
習い事を調べてみたりして
なんとかやることを見つけて
1日1日を過ごしていたが
同時に、診療科への予約も入れた。
まだ病院へ行くまでじゃないと
成美さん本人は言っていたが
毎日ちゃんと眠れていなくて
食欲のない成美さんのことを
母親が一番心配していた。
瑛太からは何度か、
ハルキは元気かと連絡があったが
そのメールの中には必ず
芽衣さんや私に何か伝えたか
そんなことが書いてあって
間接的に何かが
CEOの耳に入ることを
恐れているのがミエミエだった。
ひとまず3バカトリオの
(瑛太・太田花子・北川)
仕事のことはまた後ほど。
◆
そして迎えた日曜日。
正午過ぎに、小林家ご一行が
時間通りにやってきた。
瑛太
「この度は、僕たちのことで
ご迷惑をおかけしまして、、、」
玄関を入るなり、神妙な面持ちで
頭を下げる瑛太。
その横でチラッとお義父さんも
頭を下げて
お義母さんだけは、
すました顔で立っていた。
成美さんの父
「まぁ…こちらにどうぞ。」
3人をリビングに通し
成美さんと、成美さんのお母さんは
準備していたお茶菓子とお茶を
手際よく運んでくる。
そして
瑛太
「………」
成美さん
「…………」
久しぶりに瑛太の顔を見て、
成美さんは
鼓動が早くなっていた。
緊張なのか、恐怖なのか
また別の感情なのか
それが何なのかはわからない。
成美さんの父
「では…どちらから
話しますかね。」
瑛太
「あっ、では、、僕から、、
いいですか?」
成美さん
「…………はい。」
成美さんの父
「では、どうぞ。」
瑛太
「あの、、とにかく今回は
僕たちのことに
お互いの両親を
巻き込む形になってしまって
本当に申し訳ありません。」
この男は本当にいつも
僕たち僕たち言いますが
元凶が自分だという自覚
まだないんですか?
成美さんの父
「あの、途中で口を挟んで
申し訳ないのですが・・
もうお互い、今どうして
こんな風になっているのか
わかっているわけですから
うちとしてはもう
今後どうしていくかをちゃんと
話していきたいんですよ。」
瑛太の母
「うちだってそう思ってますけど
成美さんがずっと
意地をはってらっしゃるから
進まないんじゃないですか。」
開口1発目から
会話が噛み合わないなんて
もはやもう、
これはなんかの技かと思うが
成美さんの父
「だからこうしてきっと最初から
平行線になると思ったので
今日は第三者の人にも
きていただいてます。」
瑛太の父
「ん??第三者?」
瑛太
「・・・・・・え?」
成美さんの父親は立ち上がり、
リビングと隣の部屋を隔てていた
扉を開ける。
そして
義母の兄
「……ったく本当に、
最初の30分くらいは
しっかり話を聞いてから
出ようと思ってたのに…
…お前が口を挟んだら
進まないだろう。」
呼ばれて飛び出て
ジャジャジャジャーンで
瑛太たちは皆、
目ん玉飛び出ていた。
(はず。)
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