登場人物
●小林成美：５歳の息子さん（ハルキくん）がいる。夫のモラハラに一人悩み、苦しんでいたが、ジェシカさんのホームパーティーで、皆が知ることになる。
● 小林瑛太：成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●瑛太の母：瑛太の言うことと、自分の考えが絶対の義母。
●太田花子：ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、ホームパーティーで暴露されたが、それでも瑛太への気持ちが断ち切れない。
● 北川：瑛太のもう一人の不倫相手。20代後半。瑛太の会社のCEOの息子の彼女だというが・・
瑛太の父親は昨夜
あの義母と話し合いをしたが
瑛太の父
「もう、出ていけ。
と言いました。」
と、話の展開が急。
成美さんの父
「えっ、出ていけ、ですか？
でも、、お義母さんは簡単には
それを受け入れないですよね。」
さすがに成美さんの父親も
びっくりだった。
瑛太の父
「はい、勿論簡単に
出ていくわけないですけど
でも、わたしがここまで
言うとは思ってなかったみたいで
驚いてはいました。」
成美さんの父
「そうですか…それで
出ていけと行った時お義母さんは、
なんて言ってたんですか？」
瑛太の父
「（私が出て行ったら、
この家どうなるのよ。
あなた自分のこと、
何も出来ないじゃない。）
って言われました。」
あぁ、言いそうだな・・
と、成美さんは思っていた。
成美さんの父
「…それは実際には、
どうなんですか？
もしお義父さんが
一人になったら…」
瑛太の父
「私は、、
一人で暮らす分には
料理も洗濯も出来ますよ。
昔はカレーもスパゲティーも
私が作ったりしたもんです。
勿論それじゃあ食事にならないと
サラダや付け合わせやスープを
必ず家内が作るんですけど
私は１品あれば十分だったので…」
成美さんの父
「じゃあ、お義母さんは
相当焦ったでしょうね。」
瑛太の父
「そうですね。それで、
（私を追い出すなんて
出来るわけがない。
今までここを守ったのは
私ですから。
もし私が出ていくんなら
生活費も家賃も全部
あなたが払ってくださいね。）
って言われましてね。」
成美さんの父
「……家賃も全部・・」
瑛太の父
「なんかそれでももう、
いいかなと、
思ってしまった自分もいまして。」
成美さんの父
「え？？」
成美さんたちは、家族で
顔を見合わせた。
瑛太の父
「そしたら出て行ってくれるのか？
って言いそうになりましたけど
法律的にそういうのは
ちゃんと調べてからじゃないと
余分にお金を取られそうなので
昨日は言いませんでした。」
お義父さん、
意外と冷静なんだな。
っていうか本当に、
義母とは離れたかったんだな。
なんて、実際のところ本気で
離れられるかは別として
お義父さんがもしここで
あの母親を庇うようなら
また話はもう一つ拗れそうだったが
別居や離婚も視野に入れているなら
話は早いかもしれない。
瑛太の父
「それで今日起きたら
（昨日はあんな冗談言い出して
驚いたけど、今度瑛太を呼んで
話し合いましょう。）
って言われましたよ。」
成美さんの父
「…話し合い、、って
あのお義母さんが
自ら言ったんですか？？」
瑛太の父
「はい、そうなんです。」
成美さんの父
「へぇぇ、、じゃあ、
…意外と、というか、
お義母さんはお義父さんの発言に、
内心相当
びびってらっしゃるのでは？」
その質問の後には、少し間があった。
瑛太の父
「そう、、なんですかね。
私の存在なんて、家内にとっては
お金のことだけだと思いますけどね。
もう長いこと働いてないですし
今更どこか、
就職先が見つかるとも思えないですし。。」
この発言を聞いて成美さんは
悲しくなった。
結婚が決まった時、
子供が生まれた時
お義父さんは確かに、
幸せそうに、笑ってくれた。
きっとお義父さんだって若い頃は
義母と笑いながら
過ごしていた時期もあるはずだ。
楽しかったはずの時代から
夫婦って
一体いつからこうして
壊れてゆくのだろう。
自分はどうして、
こんな風になったのだろう。
また、辛くなってしまった。
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