登場人物
● 芽衣:今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私(パンダ)の高校時代からの友人。ジェシカとは仕事のパートナー。
●小林成美:5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。夫のモラハラに一人悩み、苦しんでいたが、ジェシカさんのホームパーティーで、皆が知ることになる。
● 小林瑛太:成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●太田花子:ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、ホームパーティーで暴露されたが、それでも瑛太への気持ちが断ち切れない。
● 北川:瑛太のもう一人の不倫相手。20代後半。瑛太の会社のCEOの息子の彼女だというが・・
● ジェシカ:瑛太の上司で、芽衣の仕事のパートナー。結婚していて、日本人のご主人と暮らす自宅では、ホームパーティーを開くのが好き。
瑛太に引き続き
太田花子もやってきて、
役者は揃った。
太田花子は、北川から席を離して
横並びに座る。
ジェシカさん
「さぁ、はじめましょうか。」
北川
「…あの、いや・・
はじめましょうかって、、
なんでこのメンバーが…」
か細い声で最初に発したのは
北川だった。
ジェシカさん
「私から話して良いの?」
瑛太
「……」
ジェシカさんが瑛太の方を見ると
死んだ魚の目をして黙っている。
太田花子
「……あなたが、瑛太さんと
浮気したんですね。(ぼそっ)」
北川
「…急になんですか(ぼそっ)」
あら。
太田花子の発言から、
勝手に静かなゴングが鳴ったようだ。
北川
「あなたは?」
ちっさい声だが、言い返す北川。
太田花子
「こんなところに呼ばれて…
私もあなたも、瑛太さんと
関係があるから
集められたんじゃないですか?(ぼそっ)」
北川
「……」
北川が、瑛太さんを
悲しそうな顔で見つめる。
太田花子
「あなたはどういうつもりで
瑛太さんと?(ぼそっ)」
ねぇ。周りにあなたの
上司がいるんですが
見えてる?
なんでこの場で
ボソボソ話をしてるんだい?
ジェシカさん
「二人で話しあいたいなら
それは後にしてください。
それより、、、」
ジェシカさんは、瑛太を見つめる。
ジェシカさん
「そもそもこの状況を見て
あなたはどう、
責任を取るつもり?」
瑛太
「責任、、というのは。。」
ジェシカさん
「彼女たちの方ももちろん
あなたに
妻子があることを知りながら
受け入れてしまった罪はあります。
でもそもそもあなたの方が
自分で自制すれば
良かっただけの話でしょう?」
瑛太
「……」
一同
「……」
瑛太
「……」
なぜ黙る!
ジェシカさん
「とにかく、、太田さん、北川さん。
今の彼を見たらわかるでしょう。
彼はお二人のことを
守ってはくれませんよ。
裏でどんな甘い言葉を囁いたか
私には分かりませんけど
今も尚奥様とは
離婚したくないんですから。」
太田花子
「えっ・・」
ジェシカさん
「えっ、って、、太田さん
何か意見はありますか?」
太田花子
「…それは、、瑛太さんは
みなさんの前では
そう言うしかないと思いますけど、、」
ジェシカさん
「まだ彼とこの先、
どうにかなれると思ってますか?」
太田花子は、
すがるような目で、瑛太の方を見る。
太田花子
「…瑛太さん、みんなの前で
ちゃんと言った方がいいですよ。
言ってください。」
瑛太
「は。。?何を?
そういうこと言うと
ちょっとややこしくなるから
黙っておいて欲しいんだけど。」
太田花子
「だって二人だけで話してても
誰も信じてくれないじゃないですか!
私たち今日の夜も、
今後について話し合うことに
なってるじゃないですか。
そういうのも、ちゃんと彼女にも
聞いておいてもらわないと!」
瑛太
「いいから!
黙っててくれないかな!」
ジェシカさん
「太田さん。何?みんなの前で
話した方がいいことって。」
瑛太
「なんでもないんですよ!
早く話を先に進めてください!」
ジェシカさん
「太田さん、
今ここで言ってください!
何を話すの?
彼のこれまでの言動を見ると
女性と1対1で話している内容は
全てデタラメです。
目の前にいる女性に
その場で嘘をついてるだけだから!」
瑛太
「だから」
太田花子
「お腹にいる
赤ちゃんのこと
についてです!」
…………。
北川
「………」
上司たち
「……………………」
あー。
ね。
もうね、パーチクリン同士が
話し始めると
スッチャカめっちゃかなのよ。
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