登場人物

● 芽衣:今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私(パンダ)の高校時代からの友人。ジェシカとは仕事のパートナー。

 

●小林成美:5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。夫のモラハラに一人悩み、苦しんでいたが、ジェシカさんのホームパーティーで、皆が知ることになる。

 

● 小林瑛太:成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。

 

●太田花子:ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、ホームパーティーで暴露されたが、それでも瑛太への気持ちが断ち切れない。

 

● 萌: 成美さんの友達だが、瑛太と不倫をしていた。ホームパーティーで、徐々に萌のことがわかってくる。

 

● ジェシカ:瑛太の上司で、芽衣の仕事のパートナー。結婚していて、日本人のご主人と暮らす自宅では、ホームパーティーを開くのが好き。

 

 

 

わずかな仮眠中でも

成美さんには

携帯電話から離れてもらうために

 

あえて、その携帯を

預かった成美さんのお母さん。

 

 

 

それを引き続き朝まで

預かると言った途端、

成美さんがそれを取り戻したくて

泣きながらリビングで喚き始めた。

 

 

 

 

成美さんの母

「成美!なんなのよ!

 そんなに気にして、

 ちょっとおかしいわよ?!」

 

 

 

 

成美さん

「おかしくていい!

 おかしくていいから早く

 返してよ!!」

 

 

 

成美さんはずっと、

瑛太からのモラハラや

自分の辛さを、隠し続けてきた。

 

 

 

今回帰ってきた理由も

まだ母親には大枠しか

伝えられていない。

 

 

 

成美さんの傷が

どれだけ根深いものか

 

 

実家に帰ってきたから、

引き離したからもう安心。

なんて

 

簡単なことでは済まされないのだと

この成美さんの行動で

家族や私たちは、思い知らされる。

 

 

 

きっと成美さんは

私たちの前でもかなり我慢して

自分を出さないようにして

 

理性を保ちながら話してきたのだ。

 

 

 

けれどこうして母親の元に戻り

ハルキくんの安全も確保できて

 

だからこそついに成美さんは

本音と感情が、溢れ出てきたのだ。

 

 

成美さんのご両親にとって

ここからの成美さんの苦しむ姿は

 

ほんとうに辛く、

悲しいことだったに違いない。 

 

 

 

成美さんの父

「成美、先に父さんと話そう。

 何があったか聞いてからでも

 遅くないだろう?なっ?

 

 ここに座って、まずは落ち着いて、、」

 

 

 

 

成美さん

「話す!話すから!

 いいから先に一旦携帯を出して!

 どこにあるのか見せて!!

 

 お母さん! 

 どこにあるのよ。。うぅぅ・・」


 

 

 

涙を流しながらそう訴える成美さんに

根負けしたお母さんが

キッチンの引き出しから

携帯電話を取り出す。

 

 

すると成美さんがすぐに

携帯の画面を確認して

その内容を読み始める。

 

 

 

 

成美さんの父

「………」

 

 

 

 

成美さんの母

「……きてるの?瑛太さんから。」

 

 

 

 

成美さん

「来てる・・」

 

 

 

 

成美さんの母

「何て来てるかわからないけど、

 返信は、明日にしなさいよ。」

 

 

 

 

成美さん

「……」

 

 

 

 

 

成美さんの母

「いいからこっちで、

 お母さんたちにちゃんと話して、、

 

 成美、何があったの?」

 

 

 

 

成美さん

「それは・・もう、、

 どこから話したらいいか、、

 

 

 でも待って、、」

 

 

 

 

するとまた成美さんが

携帯に何かを打ち込んでいる。

 

 

 

 

成美さんの母

「成美!

 瑛太さんから、なんて来てるの?

 

 なんで返すのよ。」

 

 

 

 

 

成美さん

「瑛太さんから

 

(母親からの電話がしつこい。

 色々聞かれても面倒だから

 今はかけて来ないで欲しいって

 成美から伝えておくんだぞ)

 

(なんで既読にならない。

 これ読んだらすぐに

 母さんに連絡してから

 こっちにも連絡して)

 

 

 って入ってるの。

 既読にしちゃったから、

 

(寝てた、もう疲れたから

 明日連絡します)

 

 って返信するだけ!

 

 こうしないとまた怒って

 何度も連絡して来ちゃうから!

 

 これで今日は終わりだから!」

 

 

 

 

それで終わりなわけない。

 

 

終わりなはずない。

 

 

 

 

 

成美さんの母

「成美。携帯貸して。

 母さんが代わりに打つから。」

 

 

 

 

これはもう、

親子で乗り越える試練だ。

 

ここで親として、

自分たちも一緒に闘わなければ

きっと成美は、我が娘は

もっと壊れてしまう。

 

 

 

携帯を握りしめて

泣きじゃくる娘の姿を見て

成美さんの母親はここで

覚悟を決めていたそうだ。

 

 

 

 

 

 

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