登場人物

● 芽衣:今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私(パンダ)の高校時代からの友人。ジェシカとは仕事のパートナー。

 

●小林成美:5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。夫のモラハラに一人悩み、苦しんでいたが、ジェシカさんのホームパーティーで、皆が知ることになる。

 

● 小林瑛太:成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。

 

●太田花子:ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、ホームパーティーで暴露されたが、それでも瑛太への気持ちが断ち切れない。

 

● 萌: 成美さんの友達だが、瑛太と不倫をしていた。ホームパーティーで、徐々に萌のことがわかってくる。

 

● ジェシカ:瑛太の上司で、芽衣の仕事のパートナー。結婚していて、日本人のご主人と暮らす自宅では、ホームパーティーを開くのが好き。

 

 

 

つわりがきつかった

妊娠初期の成美さんに

瑛太の義母は

 

孫と瑛太のためにと

生肉を大量に持ってきて

自分が料理を作ると言い出した。

 

 

 

 

 

瑛太

「……あんまり覚えてないですが、

 

 まぁ、

 母さんが言うように

 妊婦こそ栄養をつけないと

 ダメなんじゃないかとは

 思いますよね。」

 

 

 

 

 

「あんまり覚えてない?

 

 ふざけてます?」

 

 

 

 

 

瑛太

「だってつわりなんて、

 1日だけのことじゃないですよね。

 

 それに世の中の母親

 全員が体験してることですよね。」

 

 

 

 

 

「だからなんですか?

 

 

 瑛太さんの奥さんは、

 成美さん一人だけで、

 

 あなたの大事な子供を

 お腹で育ててくれているのも

 成美さんだけですよね。」

 

 

 

 

あぁ、こんなやつに

正論をぶつけても意味などないのに

言わずにいられない。

 

 

 

 

瑛太

「でもそうやって育ててくれたのが

 私の母ですよ。

 

 まだ出産もしてない成美より

 経験している母の方が

 色々わかるじゃないですか。」

 

 

 

 

「つわりというものが

 人それぞれであるということや

 

 妊婦さんが多少

 食べられない時期があったとて

 子供はたくましく育つことを

 

 瑛太さんもお義母さんも

 ご存知ないなんて、、

 

 本当に、残念ですね。

 

 

 知識がないだけじゃなく

 

 障害を持って生まれるとか

 デタラメまで口にして。」

 

 

 

 

瑛太

「ふっ、パンダさんこそ

 産婦人科医ですか?

 

 医者でもないのに、

 デタラメって何を証拠に。」

 

 

 

 

 

「…医者でもないのに、

 

 

 決めつけて無理に

 肉を食べさせようとしている

 あなたたち親子の方が

 どうかしてると思いますけどね。

 

 

 

 それで成美さん、

 そのあとどうされたんですか?」

 

 

 

 

 

 

成美さん

「…お義母さんが作った料理を

 一切れだけ食べて、

 

 体調が悪いので

 横になりますって言って

 食卓を離れました・・・

 

 

 

 …とにかく太田さん、夫も義母も、

 妊娠がわかって数日で

 こんな感じです、、、

 

 

 妊娠中は、赤ちゃんがお腹の中で

 ちゃんと育ってくれるのか

 生まれてくるまで

 心配と不安の連続です。

 

 そんな中で、、、

 

 夫の理解が得られない妊婦生活は、、

 本当に辛いですよ。」

 

 

 

 

瑛太

「なんだよ、ずっとそんなこと

 考えながら暮らしてたのか?」

 

 

 

 

成美さん

「……そんなこと考えながらって

 

 …何度もあなたに

 こうして欲しいとか、

 これは出来ないとか

 

 話したじゃない・・

 

 

 覚えてないの?」

 

 

 

 

 

瑛太

「覚えてないっていうか、

 

 それは成美の

 わがままだったからじゃないか?」

 

 

 

 

成美さん

「普段一人でスーパーで買い物してると

 食材によっては

 荷物が重い日もあるから

 

 だんだんそれもしんどくなって

 品目減らしたいって言った時は

 私に怒鳴ったりしたよね・・

 

 どんなに体調が辛くても

 つわりで臭いがキツくて

 ご飯炊くのも辛い時でも

 

 それは甘えだって言った。

 

 

 これが甘えなの?」

 

 

 

 

「はぁ?」

 

 

 

 

 

成美さん

「正直太田さんとあなたが

 この先どうなっても

 別に私は構いません。

 

 

 妊娠したことも、

 本来私は関係ないです。

 

 

 でも、、

 

 

 

 でも、、赤ちゃんは??」

 

 

 

 

 

 

すると成美さんの瞳から

ポロポロ涙が溢れてきた。

 

 

 

 

 

 

成美さん

「太田さん、、

 

 もしも出産されるのなら

 この先どんなことがあっても

 

 絶対にあなたが

 守ってあげる覚悟がありますか!

 

 

 この人に期待しても

 何も返ってきませんよ。

 

 

 赤ちゃんにはあなたしか

 いないんですよ!!」

 

 

 

 

 

成美さんはそこまで言って

もう、話せなくなってしまった。

 

 

 

  

 

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