登場人物
● 芽衣：今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私（パンダ）の高校時代からの友人。ジェシカとは仕事のパートナー。
●小林成美：５歳の息子さん（ハルキくん）がいる。夫のモラハラに一人悩み、苦しんでいたが、ジェシカさんのホームパーティーで、皆が知ることになる。
● 小林瑛太：成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●太田花子：ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、ホームパーティーで暴露されたが、それでも瑛太への気持ちが断ち切れない。
● 萌: 成美さんの友達だが、瑛太と不倫をしていた。ホームパーティーで、徐々に萌のことがわかってくる。
● ジェシカ：瑛太の上司で、芽衣の仕事のパートナー。結婚していて、日本人のご主人と暮らす自宅では、ホームパーティーを開くのが好き。
瑛太の上司であるジェシカさんが
電話で、瑛太の母と話していたが
この義母は事もあろうに
話の途中で、電話を切った。
そんな中私が
自分の携帯に目をやると
芽衣からまた、LINEが入っていた。
私
「成美さん、ジェシカさん。
芽衣からLINEが…
まだ開いてないですけど
今見てもいいですか？」
成美さん
「もちろんです。」
私
「あ、じゃあ、、読みますね。
（まだ二人はカフェにいるけど
このあと多分一緒に出て
太田花子の家に行くんだと思う。
二人の写真も撮ったけど
このあと、どうしたらいいと思う？
このままついていくか
引き止めるか
私はどっちでも動けるよ）
…だそうです。」
ジェシカさん
「そりゃあ今すぐ、
二人に声かけた方が
いいんじゃないですか？
このまま見過ごすわけには
いかないでしょう。」
成美さん
「……でも、
二人で太田花子の家に行けば
それもそれで、
証拠にはなりますよね・・・」
私
「確かに、、、」
ジェシカさん
「証拠なら会社の監視カメラに
ちゃんと撮れてるんだから
問題ないですよ。
だってこのまま
二人が一緒に帰ったら
成美さんの心にもっと
負担がありますから！」
私
「…確かに。」
どっちの意見にも
賛同しちゃう私。
成美さん
「私のご心配まで
申し訳ありません、、、
でもそう言えば
会社の監視カメラって
正直どこまで
残ってたんですか…
ってそんなこと…
ジェシカさんの口からは
言いにくいですよね・・」
まぁそれは私も聞きたいような
聞きたくないような…
ジェシカさん
「あぁ、まぁ、、そうですね。
会社の中なので、
エスカレートはしていませんが
…まぁ誰もいない
小さな会議室とかで
…その二人が
お付き合いされていることは
誰が見てもわかるような
そういう感じ、
とでも言いましょうか。」
そういう感じ、、か、、、。
成美さん
「……ほんと、、
気持ち悪いですね・・」
ジェシカさん
「……これを
トップに報告するのも
なぜか私の方が
恥ずかしい気持ちですよ。」
成美さん
「そりゃあそうですよね・・
あぁそれはそうとパンダさん、
さっきの芽衣さんの
LINEの内容についてですが
ジェシカさんのおっしゃるように
証拠はもうあるのであれば、、
芽衣さんには二人が移動する前に
止めていただいて・・・
って、、
それより私がそこに行けば
いいんですかね。
間に合うなら。」
私
「えっ」
ジェシカさんを見ると
うんうんと頷いている。
私
「…それなら、
私も行きます。
ジェシカさん、いいですか。」
ジェシカさん
「もちろんですよ。
こっちのことは
心配しないでください。
あと。」
ジェシカさんはそう言うと
成美さんの肩に手を置いた。
成美さん
「？？」
そして
ジェシカさん
「成美さん。
今まで一人で、大変でしたね。
本当によく
耐えてきたと思います。
でもこれからは、絶対に一人で
抱え込まないでください。
まだあの様子だとお義母さんも
しばらく何言ってくるか
わからないところではありますけど
この先も私たちは、力になります。
この先きっとあなたは
絶対にハッピーになれますから！」
その、あったかくて優しい笑顔と
力強い励ましに
成美さんはまた、
ポロポロ泣き出したが
何度も頷きながら、
頑張りますと言った。
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