登場人物
● 芽衣:今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私(パンダ)の高校時代からの友人。ジェシカとは仕事のパートナー。
●小林成美:ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ女子。5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。しかし、その後私に相談のメールがきて、夫のモラハラを打ち明ける。
● 小林瑛太:成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●太田花子:ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、ホームパーティーで暴露されて・・
● 萌: 成美さんの友達。成美さんが不倫をしていると、私に伝えてきた。ホームパーティーで、徐々に萌の真意がわかってくる。
● ジェシカ:瑛太と同じ会社で働いていて、瑛太の上司にあたる。芽衣の仕事のパートナー。結婚していて、日本人のご主人と暮らす自宅では、ホームパーティーを開くのが好き。
瑛太は帰った後、
そう見せかけて、太田花子に
駅にあるカフェにいると
LINEをしてきていた。
その内容を確認した太田花子は
さて、どうするのか。
芽衣
「あ、太田さんが出てきた。
私、ちょっと行ってくる。」
芽衣はそう言ってまた
太田花子のもとに駆け寄った。
じぃっと見ているのも
なんだか不自然なので
手持ち無沙汰な私は、
目の前にある
チーズの乗ったクラッカーを手に取り
モサモサ食べてみたりする。
芽衣は2・3分ほどで
私がいる席に戻ってきた。
そして
芽衣
「太田さんが
お手洗いから帰ってきた途端
(ひとまず私は、
もう家に帰ります。
瑛太さんには
会うのやめました)って。」
私
「お?」
芽衣
「ピカピカに
塗り直した唇で
そう言ってた。」
私
「行くやん。」
芽衣
「ねぇ。」
私
「会うやん。
お洒落して。」
芽衣
「ねぇ。
つまり予想するに
お手洗いに行って
そこから瑛太に連絡したら
絶対に誰にも言うなよって
そう言われたから
私には、もう帰るって言って
待ち合わせ場所に
行くんだと思う。」
私
「私もそう思う。
……もう、ほっとく?」
芽衣
「……いや。
…ひとまず、
さっき待ち合わせ場所の
カフェの名前も見たから
もう、待ち合わせ場所も
変えられたかもしれないけど
…こうしてる間に行ってくる!
成美さんよろしく!連絡する!」
芽衣はそう言うと
すごい速さで出て行った。
私
「………」
行動力あるなぁ。
すると
萌
「あれ、太田さんと芽衣さん
帰ったんですか?」
私
「あ、帰りました。」
萌
「成美やジェシカさんのこと
待ってるのかと思ってましたけど。」
私
「…二人で話があるみたいで。」
なんとなく萌には
瑛太からのLINEのことを
言わなかった。
私
「それにしても萌さん。
…さっきの萌さんの発言
共感する部分はありましたけど、、」
萌
「あら、ありがとうございます。
なんか成美に
イライラしちゃって。
あ、もちろん瑛太さんに
一番イライラしてるんですけど
成美も成美で。」
私
「……」
萌
「あ、今パンダさん
お前、友達の夫と不倫しておいて
よく言うよな
って、思ってますよね。」
空気読めないんだか
読めるんだか
本当にこの女はわからない。
私
「……まぁ多少は
思ってると言えば
思ってますけども。」
萌
「ははー、正直ですねー。」
私
「ここまできたらなんか
もうぶっちゃけて
聞きたいんですけど
もしや萌さんは
…瑛太さんが
好きだったわけじゃなくて・・
なんか違う理由で、
彼を誘ったりしました?」
萌
「えー、なんかパンダさんって
色々深く考えすぎですー。
まぁ、なんでしょうね。
成美のことを
そんなに縛りつけといて
成美は従順に言うこと聞いてるけど
実際あんた(瑛太)はどうなの?
みたいな気持ちは
あったかもですねー。
現にやっぱり、
あちこち手を出してましたし。
本当に、
マメで
女を自分の目の見える範囲に
おいておきたい男って
要注意ですよねー。
うちの父親みたーい。」
萌はそう言って笑っていたが
目はちっとも、
笑っていなかった。
ーーーーーーーーーーー