登場人物
● 芽衣：今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私（パンダ）の高校時代からの友人。現在ジェシカと2人で、瑛太に探りを入れている。
●小林成美：ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ女子。５歳の息子さん（ハルキくん）がいる。しかし、その後私に相談のメールがきて、夫のモラハラを打ち明ける。
● 小林瑛太：成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●太田花子：ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、本当はペラペラ人に話したい。
● 萌: 成美さんの友達。成美さんが不倫をしていると、私に伝えてきたが、その真相はまだわからない。
● ジェシカ：瑛太と同じ会社で働いていて、瑛太の上司にあたる。今後しばらくの間、芽衣の仕事のパートナーになる予定。結婚していて、日本人のご主人と仲良く二人暮らし。
成美さんが今日から
瑛太のいる家には帰らないと
そう決めるまでの道のりは
決して簡単なことではなかった。
私に相談をするまでに
もう何年も一人で
悩んでいたのだから。
しかしそんなことを、
モラハラ瑛太が許すはずはない。
瑛太
「何勝手なこと言ってるんだよ。
そんなこと
出来るわけないだろう！」
瑛太が声を荒らげたので
慌てて成美さんを見ると
成美さんは立ち尽くしたまま
泣くのを必死に堪えて
肩を震わせている。
芽衣
「成美さん！」
思わず芽衣が、
成美さんの背中をさする。
萌
「あーもう、やっぱりね。
やっぱり瑛太さんって
モラハラ男なんジャーン。
実家にも帰さないって
帰れるわけないって
何？監禁？？？」
瑛太
「はぁ？あの」
萌
「でもこれでわかった。」
萌は瑛太が話していても
気にせず
自分の言葉を被せてゆく。
萌
「成美って結婚する前は
もっと付き合いも良かったし
社交的だったのに
なーんか結婚してから
付き合い悪くて
感じ悪いなって思ってたー」
瑛太
「は？それと俺は
関係ないだ、、」
萌
「いやいやいやいや、
それがわかってないんなら
マジでヤバイ（笑）
病的に束縛してたの、
そっちじゃん。」
瑛太
「束縛なんかしてない！
成美は専業主婦だぞ。
平日は成美の好きなように
させてたんだから
なんでもやろうと思ったら
出来たはずだろ？」
瑛太は萌の方は見ず、
成美さんの背中に、
話しかけている。
私
「平日はって、、
ハルキくんのお迎えまで
わずか４・５時間の間、
家の隅々までの掃除、
その撮影、
３０品目の夕飯のための
買い出しや仕込み
そしてまたSNSの更新。
たまにランチに出かけるとしても
その相手を細かく報告し、
内容まで伝えさせる。
それのどこが
好きなようにですか？」
私もたまらず、口を挟んでしまう。
瑛太
「そんなの成美が
選んでやってるんだよ！
成美、違うのか？！
成美は付き合ってる時から
マメで俺になんでも
連絡してきたよな。」
成美
「選んでない・・
選んでなんかないよ…
いや・・
確かに私は、、、
そりゃあ基本的には
どんなことも
好きな人には逐一共有したくて
何をするにも連絡してたけど・・
でも、、、
え・・・・
結局は私が・・
夫をそういう風に…
させたんですかね・・・
私が…悪いのかな・・・」
瑛太
「そうだろ？
だってそもそも成美の方が
俺となんでも一緒に
やりたがるタイプなんだから。」
成美さん
「……」
はっ、ダメよ！
成美さんがやっとの思いで
声を絞り出しているけれど
こんな繰り返しじゃあ
また成美さんが飲まれてしまう。
成美さんと瑛太は結婚前からすでに
共依存状態だったのかもしれないが
それとモラハラを受け入れて
今後も生きていくのは
全然違うのだから。
こっちに引き戻さなきゃ。
と思ったら
萌
「いやいや、成美がなんでも
マメに報告してたのは
別にカップルなら誰でも
やることだから！！
そのくらいしたいのは
別にいいけど！
瑛太さん側からのが
病的だって言ってるの！
成美、私が悪いのかなって
あんたのそういうのが
この男を
モンスターにしてるの
わかんないの？！！」
わお。
なんか萌って
パーチクリンなのに、
瑛太と不倫してたのに
ちょっと今は
なんか頑張れ、もっと言えって
思ってしまうのなんでだろう。
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