登場人物
● 芽衣：今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私（パンダ）の高校時代からの友人。現在ジェシカと2人で、瑛太に探りを入れている。
●小林成美：ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ女子。５歳の息子さん（ハルキくん）がいる。しかし、その後私に相談のメールがきて、夫のモラハラを打ち明ける。
● 小林瑛太：成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●太田花子：ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、本当はペラペラ人に話したい。
● 萌: 成美さんの友達。成美さんが不倫をしていると、私に伝えてきたが、その真相はまだわからない。
● ジェシカ：瑛太と同じ会社で働いていて、瑛太の上司にあたる。今後しばらくの間、芽衣の仕事のパートナーになる予定。結婚していて、日本人のご主人と仲良く二人暮らし。
萌はこの場で
いきなり言った。
萌
「だって私の時は
成美の妊娠中にやるだけやって
なんかしれっと
逃げたじゃーん。」
芽衣
「成美さんの妊娠中に
瑛太さんと萌さんが？」
芽衣だって萌のことは
今初めて聞いたので
驚きすぎて
手に持っていたグラスを
その場に置いた。
太田花子はさらに
顔が青ざめていて
この時ばかりはさすがの瑛太も、
動揺が隠しきれない。
萌
「あれっ、私たち
出産後でしたっけ？
どっちにしろ
1回や2回じゃないから
忘れちゃいましたよー。」
瑛太
「…急に、何を言いだすんだ？」
すると突然、物凄い形相で
萌の腕を引っ張って
瑛太
「ちょっと、
酔っ払ってるだろう。
もういい、一旦二人で話そう。」
瑛太が無理やり萌を連れて
その場を離れようとした
その時
萌
「ちょっと離して！」
太田花子
「待ってください！」
萌と太田花子が同時に
まぁまぁの声のボリュームで
瑛太に言い放った。
その大きな声に、
ついにジェシカさんや周りの人
そして成美さんも
近くにいた人たちが
一同に振り返った。
瑛太
「いやだから」
太田花子
「瑛太さん、
説明してください！
どういうことですか！
萌さんとも、
関係を持ってたって！！」
ジェシカさん
「えっ…」
私
「！」
さっきの声が全員に
聞こえたわけではないと思うが
それでもここは家の中。
全員が黙ってしまえば
その声は部屋の中全体に
聞こえてしまう。
一瞬周りが少しざわついて
私は慌てて
成美さんの顔を見る。
成美さん
「……」
太田花子
「早く
説明してください！」
太田花子はもう
何かのスイッチが入ってしまい
成美さんはおろか、
周りのことなど
全く見えなくなっている。
萌
「太田さん、だからあなたも
ちゃんと話した方が
いいですよって言ってるんです。
騙されてるの
わからなかったんですか？」
私
「成美さんっ」
私は思わず、
成美さんに駆け寄ろうとした。
肩でしている呼吸が
浅くなっているのがわかり
倒れてしまうんではないかと
思ったからだ。
すると
成美さん
「申し訳ありません！」
成美さんはまずは
ジェシカさんたちの方に向かい
一旦頭を下げる。
ジェシカさん
「・・」
成美さん
「ジェシカさん。
お誘いいただいた
ホームパーティーの途中で
こんな騒ぎを起こしてしまって
申し訳ありません。」
ジェシカさん
「そんな…それは
成美さんのせいではないので・・」
成美さん
「私も今は、何が何だか
わからない状況なんですけど…
すると
太田花子
「ちょっと、、
奥さんだけそういうの
やめてもらえませんか？」
あ？
太田花子
「奥さんのせいで
彼が家庭に
縛り付けられて！
逃げられないんですよ！」
成美さん・私
「……」
ジェシカさん・芽衣
「……」
あれ、この人まだ
目が覚めないんです？
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