登場人物
● 芽衣：今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私（パンダ）の高校時代からの友人。現在ジェシカと2人で、瑛太に探りを入れている。
●小林成美：ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ女子。５歳の息子さん（ハルキくん）がいる。しかし、その後私に相談のメールがきて、夫のモラハラを打ち明ける。
● 小林瑛太：成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。モラハラ男でマザコン、不倫男だった。
●太田花子：ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。瑛太との不倫を、本当はペラペラ人に話したい。
● 萌: 成美さんの友達。成美さんが不倫をしていると、私に伝えてきたが、その真相はまだわからない。
● ジェシカ：瑛太と同じ会社で働いていて、瑛太の上司にあたる。今後しばらくの間、芽衣の仕事のパートナーになる予定。結婚していて、日本人のご主人と仲良く二人暮らし。
太田花子がさっき話したことは
実はまだ、乾杯の前である。
席についてすぐに
仮にも先輩である芽衣に
仕事の相談でも
芽衣の話でもなく
自分の彼の話をするなんて
やっぱり太田花子というのは
空気読め無し子である。
芽衣
「太田さんって彼のこと、、
すごく好きなんですね。」
太田花子がなんやら
はにかんでいる。
いや、
そんな表情されるようなこと
言ったつもりないから
芽衣はそう思い
そろそろ色々と
突っ込んでいこうと心に決める。
芽衣
「これは一般論として
質問なんだけど、、
奥さんがいて、
家族に嘘つきながら
自宅に来たりしている男性って
もし今後自分がこの先
結婚したとしたら
自分も将来・・
っていう不安には
なったことないですか？」
太田花子
「あぁ、一般的には
私もそういう男
絶対ダメなんで！！
許せないって思います！」
は？
芽衣
「彼は、そういう男たちとは
違うってことですか。」
太田花子
「違います。全然。
私たち本当に
たまたま結婚した後に
出会ってしまっただけなんで。」
あ。そう。
ホォ。
出会ってしまったねぇ。
芽衣はおつまみを
ポリポリ言わせながら
愛想笑いさえ出来ない。
というわけで、
そろそろこちらのペースに
持っていかなければ
芽衣
「そういえば
全然話変わるんですけど
私、大型連休で
セブに行くの
難しくなってしまって。」
太田花子
「えっっ、あ、へぇー
そうなんですかー。」
そう相槌を打つ太田花子は
目も合わせず、
卵焼きをつつき始めた。
太田花子
「なんか、それって
理由があるんですか？」
芽衣
「それが、
一緒に行く友達が
仕事が忙しくなっちゃって
私が思っていた日程と
合わせられなくなって、、
だからそれなら日数減らして
国内で行くしかないかなって。」
太田花子
「それは、、残念でしたね。」
芽衣
「そうなんですよー。
だからちょっと太田さんにも
聞いてみたかったんですけど
国内で旅行に行くなら
どこがお勧めです？
今時の人たちって
どこが人気なんですかね。
私、もう頭がセブだったんで
行き先はやっぱり結局
海なのかなーって思ってて。」
芽衣が携帯を取り出して
人気の旅行先
海。
と、検索してみる。
もちろん
沖縄の海が
一番上に出てくる。
すると
太田花子
「大型連休だと、沖縄は
どこも混んじゃうので、
忙しい芽衣さんだったら
あえて全然、
メジャーじゃないところに
行った方が
いいんじゃないですか。」
でしょうね。
沖縄って、
いうわけないよね。
芽衣
「メジャーじゃないところ…
まぁ、それもそうかな…」
太田花子
「ご友人が忙しいなら、
芽衣さんたちなら都内でも
ちょっとゴージャスなところとか
泊まってみるのも
いいじゃないですか！」
まさかの、
都内から
出さない提案が出た（笑）
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