登場人物

● 芽衣 :今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私(パンダ)の高校時代からの友人。

●小林成美:ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ女子。5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。しかし、その後私に相談のメールがきて…

● 小林瑛太:成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。どうやらモラハラ気味なようだが…

●太田花子:ジェシカと瑛太と同じ会社で働く、派遣社員の女性。

● 萌: 成美さんの友達。成美さんが不倫をしていると、私に伝えてきたが、その真相はまだわからない。

● ジェシカ:瑛太と同じ会社で働いていて、瑛太の上司にあたる。今後しばらくの間、芽衣の仕事のパートナーになる予定。

 

 

 

ディナーミーティングと称して

集まった西麻布のお店。

 

最初の1時間は本当に、

仕事のことを皆で、熱心に話した。

 

 

瑛太の隣でブインブイン頷く

太田花子のことは

それなりに気になりつつ

 

やっぱり悔しいことに

瑛太から飛び出すプランの内容は

いいなと思うものも多い。

 

 

 

 

ジェシカ

「いいね、今後はその方向性で

 進めていきましょう。

 

 …というわけで、

 

 そろそろディナーにしますか。」

 

 

 

ジェシカの合図で、

皆の緊張がふわっと解ける。

 

 

 

 

芽衣

「太田さんは、

 お酒飲めるんですか?」

 

 

 

太田花子

「そうですね、

 多少ですけど…

 

 皆さんに合わせます!」

 

 

 

そう言いながらチラッと

瑛太の方に視線を向けたのを

芽衣は見逃さなかった。

 

その顔を横目に見ながら

 

 

 

 

芽衣

「じゃあ、それぞれに

 好きなやつ頼みましょうか。

 

 あ、そうだ。瑛太さんは

 時間大丈夫ですか?

 お子さんのお風呂とか

 寝かしつけとか!」

 

 

 

 

瑛太

「えっ、ああ。うちは

 気にしないでください。

 

 じゃあ、どのビールにしようかな。

 結構いっぱい種類あるなー」

 

 

 

すぐに話題を変えようとする瑛太。

 

 

本当ならここで太田花子が

(え?お子さんのお風呂とか

 寝かしつけもしてるんですか?)

 

なんて突っ込むことを

想定していたが

彼女は何も言わない。

 

 

もうすでに、

飼いならされてるのか?

 

それともたまたま?

 

 

まぁ、まだここは

始まったばかり。

 

 

いきなり攻めた質問をしても

怪しいので、ひとまず最初は

たわいもない話題から始まった。

 

 

 

 

そして

前菜を食べて、

 

 

次のお料理が運ばれてきた時。

 

 

 

 

ジェシカ

「そういえば瑛太の奥さん

 お料理上手だったわよね!

 

 インスタの写真、

 どれも彩りが綺麗で

 アメージングだったわよ!」

 

 

 

芽衣

「あーー、そうそう。

 この間のパーティーで

 私も見せてもらいましたけど

 

 奥さんあんなに綺麗で

 お料理もお上手だなんて

 ほんっとうにいいですよね!」

 

 

 

瑛太

「あ、まぁ。」

 

 

 

芽衣

「太田さん、ご存知ですか?

 瑛太さんの奥さんのこと!」

 

 

 

瑛太の言葉を遮るように

芽衣が太田花子に話しかける。

 

 

 

 

太田花子

「いえ、私はまだ

 会社に入って間もないので

 流石に皆さんの

 ご家族のことまでは…」

 

 

 

瑛太

「それよりジェシカの料理の方が

 凄かったよ。

 

 あ、そういえばその時に来てた

 ●●ってやつの話だけど。

 

 ●×◆●ー」

 

 

 

 

 

やっぱり。

 

 

 

瑛太はあからさまに

話を逸らそうとしているし

 

太田花子はこの話題に

あまり食いついてこない。

 

 

 

一体どうやったら

ボロが出るんだろうか。

 

 

 

 

その時

 

 

 

ジェシカ

「次のお料理が来る前に

 ちょっと失礼。」

 

 

 

 

ジェシカが、

お手洗いに立った。

 

 

 

芽衣

「ごめんなさい、私も、、」

 

 

 

何も示し合わせてなかったけれど

芽衣は無意識に立ち上がっていた。

 

 

食事の前に

ミーティングも行っていたので

このお店に来てすでに

2時間ほど経過していて

芽衣の行動は、全く怪しくはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

芽衣

「ねぇ、、なかなか

 手強いと思わない?」

 

 

 

ジェシカ

「そうだけど、ちょっと

 フシゼンなところあったでしょ。」

 

 

 

芽衣

「うん、先入観

 ってやつかもしれないけど

 それでも色々気になるね…」

 

 

 

 

2人はそう言いながら

お手洗いを出ると

 

また示し合わせたように

一瞬死角になっているその場で立ち止まり

瑛太と太田花子がいるテーブルを

その場から眺めた。

 

 

 

 

芽衣

「…さっきよりかなり

 打ち解けて話してるみたいな

 雰囲気だね…」

 

 

 

芽衣が声を抑えて

ジェシカに話しかける。

 

 

 

ジェシカ

「…そうね…

 

 

 

 あっ。」

 

 

 

 

 

芽衣

「わ。」

 

 

 

 

一瞬瑛太が、

テーブルの下で

 

あまりにも自然に

 

太田花子の膝の上に

手を置いたのが見えて

 

 

太田花子も、その手の上に

自分の手を重ねて一瞬笑って

 

 

 

お互いその手を、パッと話した。

 

 

 

 

 

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GREEN SPOON ゴロゴロ野菜スープ

 

 

 

 

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