● 芽衣 :今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私(パンダ)の高校時代からの友人。
●小林成美:ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ女子。5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。しかし、その後私に相談のメールがきて…
● 小林瑛太:成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。どうやらモラハラ気味なようだが…
● 萌さん : 成美さんの友達。成美さんが不倫をしていると、私に伝えてきたが、その真相はまだわからない。
● ジェシカ:ホームパーティーの主催者で、芽衣の仕事のパートナーになる予定。
私と会う数時間前に
成美さんは、
不倫の証拠となるものを見つけた。
そんな中で、冷静に静かに
そのデジカメの写真を
見せてくれている。
成美さん
「……夫とはもういつだって
離婚したいって
そう思ってますけど、
…なんかこういうの見たら
やっぱりショックですね。
いや、違うな、、
腹が立つ、っていう方が
合ってますかね・・」
私
「はい、腹が立ちますね。
めっちゃくちゃ立ちます。
…家庭ではモラハラで
外では不倫って、
なんなんでしょう!!!
あぁー、でも成美さん。
やっぱり瑛太さんの携帯を見るのって
難しいんですか?
女がいるなら…見たいですね、
どんなやり取りしてるのか。」
成美さん
「……いやぁ、それは…
ロックもかかってるんで
すっごく難しいですね…
なんで世の中の奥さんたちは
結構携帯、
見れてるんですかね…」
私
「確かに…」
そういえば私のブログに
出てくる人たちは
ほとんどの人が
証拠集めを携帯でしていて
ロックの番号もなんだかんだ
外せるようになっている。
成美さん
「うちはロックの暗唱番号、、
多分ですけど
定期的に変えてるんですよ。
パソコンの方も。
クレジットカードとかも。」
私
「えー。定期的に??
よく覚えてられますね。」
成美さん
「多分どこかには
書いてるんだと思いますけどね。
まぁでも、私がもし
暗証番号がわかったとして
携帯を見ることは、、
…うーん、、、」
成美さんのこの顔を見る限り
本当に瑛太は
用意周到なんだと思うし
携帯を手放さないのだろう。
私
「ハルキくんに携帯を渡して
動画を見せたりとか
しないんですか?
その隙に、みたいなこと
出来そうにないです??」
成美さん
「携帯を息子に渡すことは
絶対にしないです。
そもそも動画とかは
夫がいるときは見せないですね。
見せたらすっごく
叱られるので…」
私
「なるほど…
…それは本当になんか、、、」
私は、リビングを何気なく
ぐるっと見渡しながら
ふと、思いついた。
私
「成美さんって、
瑛太さんのクローゼットの中とか
見たことあります?」
成美さん
「クローゼットですか??
いや、それは
見ようと思ったことは
1度もないです。」
私
「まぁ私も、
お付き合いしている人や
旦那のクローゼットなんて
見ようと思ったこと
1度もないですけど
……見ます?」
成美さん
「え・・今ですか?」
私は頷きながらも、
改めて、考える。
私
「……まぁ、・・うーん。
そうですねぇ、、
用意周到な瑛太さんの
クローゼットなんか見ても
なんかあるわけ、、」
成美さん
「見ましょう。」
成美さんが食い気味に
立ち上がった。
私
「えっ、いいんですか?」
言っといてなんだが
まさかクローゼットを開けたら
ピーヒャラピーヒャラ
音が鳴るとか
監視カメラがついてるとか
どこでもドアで、
瑛太が帰ってくるとか
そんな物騒なこと
ありませんよね??
大丈夫??
みたいなことが、頭をよぎる。
いや、さすがにそこまでは
……ないか。
成美さん
「もしこれがバレて私が
何か問い詰められたら
コン○ームの件を言います。
こんなのを見つけたから
不安になったって。」
成美さんの表情からは
何か強い意志のようなものを
感じていた。
確かに今、ここで立ち止まっても
成美さんは毎日
しんどいだけの日々だ。
クローゼットに何もないなら、
何もないことが
わかったということで
また違う方法を考えられる。
私
「では、見ましょうか。
さすがに私が
人様のご主人のクローゼットを
物色するわけにはいかないので
私は成美さんの後ろで
立会人係をします。」
成美さん
「はい。お願いします。」
私たちはそう言って、
寝室のほうに向かった。
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