登場人物
● 芽衣 ：今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私（パンダ）の高校時代からの友人。
●小林成美：ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ女子。５歳の息子さん（ハルキくん）がいる。しかし、その後私に相談のメールがきて…
● 小林瑛太：成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。どうやらモラハラ気味なようだが…
● 萌さん : 成美さんの友達。成美さんが不倫をしていると、私に伝えてきたが、その真相はまだわからない。
● ジェシカ：ホームパーティーの主催者で、芽衣の仕事のパートナーになる予定。
成美さんが、
キッチンの引き出しから
出してきたデジカメの中には
整理整頓されたポーチの中に
コン○ーム3つ。
その写真が、収められていた。
私
「えっ・・これは…」
成美さん
「…はい…
ちなみにですが、
私と夫は、しばらくレスなので
これを使うことはないです。」
落ち着いた口調で
そう話す成美さんは
この画面を見つめ続けながら
ため息をつく。
成美さん
「…なんか、、私って一体
なんなんでしょうね…
夫の支配のままに
子育てをして、家事をして、、
働きたくないわけじゃないのに
専業主婦という選択肢しか
もらえなくて、
家族や友達からは
とっても幸せそうに見えてて…
もちろん、子供といる時間は
幸せですよ。
この子のためなら
なんでも出来るって
強い気持ちになれます。
でも、、、
…早く抜け出さなきゃですね。」
私
「……そうですね、、。
ちなみに成美さん、
そういえば成美さんって
インスタグラムでいくらか
収入は得てるんですよね。
その金額は瑛太さん、
把握してるんですか？」
成美さん
「それが最初は
結構気にしてましたけど
最近はあまり
把握してないんです。」
私
「…そうなんですか？
それは意外ですね。」
成美さん
「いや、、それも私を、
下に見てるからですよ。
どうせ私なんかが
そんなに収入を得るわけないって
思ってて
まぁ実際に
多くはないんですけど…」
そこも今後のためには
気になるところだけれど
今はこの、
デジカメの話が大事か。
私
「写真は、2枚ですか？」
成美さん
「あっ、すいません。
まだあります。
これ…」
次の写真に写っていたは、
レシートだった。
私
「…これは、お財布の中に
入ってたんですか？」
成美さん
「お財布じゃなくて
領収書用のファイルです。
夫はとりあえずなんでも
領収書をもらうタイプなんで
どこかに出かけると
こうして全部持って帰るんですけど、、」
私
「あ、なるほど。」
私は文字を拡大して見てみる。
私
「………
あぁ、このお店は
女子と行ってますね…」
成美さんが向かい側で
黙って頷きながら
携帯で何やら検索している。
成美さん
「これ、見てください。
そのレシートに書いてある
お店の名前から、
今調べてみたんですけど
インスタ映えで人気の
お店らしいですよ。」
成美さんが見せてくれたのは
本当に、女子が大好きそうな
イタリアン居酒屋的なお店で
レシートには
ビールやワイン、パスタなどの他に
・チーズフォンデュ
・バーニャカウダ
・アボカドとエビのサラダ
・梅酒
・ピーチ酒
など、注文したメニューが
ちゃんと書いてある。
成美さん
「食事のメニューは
瑛太さんも多少は食べますけど
好んで選ぶものじゃないですし
…梅酒とかピーチ酒なんて
そういう甘いお酒は
一切飲まないんです。
メニューの量から見ても
これって、女性と2人だけで
行ってますよね…」
私
「まぁ、男性は甘いお酒
飲まない方が多いですから
男性と2人で食事に行った
とは、
考えられないですね…」
成美
「やっぱり、そう思いますよね。
…それで、急いで
ファイルの中にあったレシート
見てみようと思ったんですけど
お風呂から出てきそうで怖くて
もう上の方にあったものだけ
何も見ないでただ
数枚写真に撮ったんですけど、、」
写っていたのは、
タクシーの領収書。
日付と時間は書いてあるが
それだけでは
証拠としては弱かった。
きっと瑛太はやっぱり
不倫をしている。
けれどここから一体どうすれば、
決定的な証拠を掴めるのだろう。
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