登場人物
● 芽衣 :今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた私(パンダ)の高校時代からの友人。
●小林成美:ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ女子。5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。しかし、その後私に相談のメールがきて…
● 小林瑛太:成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。どうやらモラハラ気味なようだが…
● 萌さん : 成美さんの友達。成美さんが不倫をしていると、私に伝えてきたが、その真相はまだわからない。
● ジェシカ:ホームパーティーの主催者で、芽衣の仕事のパートナーになる予定。
その日私は、
成美さんのお宅に来ていた。
平日の11時。
私
「それにしても…
SNSでも見てましたけど
本当に整理整頓されていて
綺麗なお部屋…」
5歳の男の子がいるお宅には
全く見えないほど
リビングは整理整頓されている。
それに成美さん
ちゃんと髪の毛の毛先が
クルクル巻かれている。
……。
私は朝1分で出来る
お団子ひっつめヘアーなのに
成美さん
「息子を幼稚園に送ったあと
慌てて掃除したんで
普段はもっとこの時間は
片付いてないんですよ。」
そう言って、
可愛いティーカップに
お茶を注いでくれる。
私
「でも、この綺麗さは
普段から片付けてないと
私が自宅で、
1時間片付けたくらいじゃあ
こんな整理整頓は…」
本当に、成美さんのお宅は、
見えない収納が
徹底されている。
成美さん
「ありがとうございます。
…まぁ、、息子が寝てから
夫が帰って来るまでに、
部屋が散らかってたら
機嫌が悪い、っていうのも
ありますから・・・
盛大に散らかしたまま
寝るってことは
ないんですけど…」
私
「夫が帰って来るまでにって
瑛太さんは片付けとか
手伝ってくれないんですか?」
成美さん
「夫は自分の身の回りだけは
徹底して綺麗にしてますけど
部屋の片付けとか
水回りについては
(母さんは、いつも完璧だった)
って、ほとんど
手伝ってくれないので
…料理と一緒で、しんどいです。」
私
「出た。
(母さんはいつも)発言。
成美さんのその日日記
毎日読んでますけど、、
見れば見るほど、
やっぱり瑛太さんは
モラハラ夫で間違いないですよ。」
成美さん
「そうですよね…
でもすいません、毎日毎朝
パンダさんに送ってしまって…
なんか
あれを書くようになってから
ちょっと気持ちが
整理出来るようになってて、、
いいですね、言葉を文字にして
吐き出すって。」
私
「それならよかったですけど…。」
私はただ読んでいるだけで
今のところ何も
解決になっていないし
なんのお役にも立てていない。
成美さん
「それで…」
私
「ん。」
成美さん
「実は今朝、、、」
成美さんが立ち上がり
キッチンの引き出しから
デジカメを出した。
なんでそんな引き出しに
カメラが??
成美さん
「夫は毎朝必ず
お風呂を沸かして10分以上
湯船に浸かるんですけど
その時は必ず、
動画を見るからって
携帯は持ち込むんです。」
私
「…あぁ、
それじゃあなかなか
瑛太さんの携帯は
見ることできないですね。」
成美さん
「そうなんですけど、、
今日、
パンダさんが来るって思って
そしたらなんか、
勢いとか勇気が出てきて
思い切って夫の
カバンの中身を見たんです。」
私
「えっ!!
成美さん、
すごいじゃないですか。
その間ハルキくんに
見つかりませんでした?」
子供は無邪気になんでも話す。
こういう時大事なのは
子供には何も知られず
動くこと。
成美さん
「ハルキは朝ごはん食べながら
夢中で戦隊番組見てたんで
その間に、クローゼットのある
寝室に行ったんです。
でも、私の携帯で撮ったら
もしも出がけに急に
携帯見せてとか言われたら
大変なので、
わざとキッチンのテーブルの上に
自分の携帯は置いて
デジカメだけ持ってました。」
なるほどね、
成美さんの用意周到さ。
反対に言えば、
それだけ瑛太にバレないように
こっそり動かなければ
大変なことになるということか。
私
「それで…カバンの中身、
どうでした?」
成美さん
「それが……」
成美さんがすぐに
泣き出しそうな顔になって
私に見せてくれた写真は
まず1枚目は
中身が見えない小さなポーチ
それだけが写されていて
2枚目で、
チャックを開けた状態の写真。
その中には、リップや薬。
そして
コン○ームが
3つ。
写っていた。
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