登場人物
● 芽衣 :今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた
私(パンダ)の高校時代からの友人。
●小林成美:ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ
女子。5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。
しかし、その後私に相談のメールがきて…
● 小林瑛太:成美さんの夫で、ジェシカのビジネスパートナー。
どうやらモラハラ気味なようだが…
● 萌さん : 成美さんの友達。成美さんが不倫をしていると、私に伝えて
きたが、その真相はまだわからない。
● ジェシカ:ホームパーティーの主催者で、芽衣の仕事のパート
ナーになる予定。
成美さんが、
瑛太の不倫を疑い始めたのは
成美さんのInstagramに届いた
1通のDM。
その報告を瑛太は鼻で笑ったが
今度はまた成美さんの元に
違うアカウントでDMがきた。
成美さんはその内容を
スクリーンショットに
おさめていた。
DMの内容
「○月●日の15時、
◆◆ホテル(外資系ホテル)の辺りで
待っていたら、
ご主人の面白いところ
みられると思いますよ」
私
「えっ。これは…」
その日付は、
もう2ヶ月前に過ぎていた。
私
「こんな具体的な日時…
成美さん、
行ってみたんですか?」
成美さんは小さく、
首を横に振る。
私
「えっ、
行ってないんですか?」
成美さん
「だって…パンダさんなら、
行きますか?」
うーん。
確かにそれを言われると悩む。
もしかしてただの
イタズラかもしれないし
本当かもしれない。
深読みするとなんなら
このメールをしてきた人に
むしろ待ち伏せされて
襲われるかもしれない。
咄嗟に動いてしまって
こんな得体の知れないDMに
すぐに流されるのも危ない。
私
「…難しいところですね。
…こんなのに
踊らされたくないなって
思う反面
この日にちとこの時間が迫ると
気になっちゃいますしね。」
成美さん
「そうなんですよ。
私はこのDMが来たとき
むしろ気持ち悪いっていうか
怖くって…
とにかくその日は
息子の幼稚園が終わったら
すぐに自宅に帰って
行かないと決めたものの
携帯ばかり
気にして過ごしてました。」
私
「この内容は、
ご主人も見たんですか?」
成美さん
「それは、見せてないです。
本当は当日になるまで
行くかどうか迷ってたので
もし見せたりしたら
場所を変えられちゃうかと思って…。」
私
「それは、そうですね…
でも確かに、なんでしょうね
気持ち悪い…
ご主人って
成美さんのインスタ、
ご自身の携帯から
ログイン出来たりとかは
しないんですか?」
成美さん
「流石に主人は、
自分の携帯からは勝手に
ログインしたりはしなくて
むしろ私の携帯を預かって
そこから見るって感じですから…」
私
「じゃあそこは成美さんを
信じてるんですかね。
勝手に消したり
裏工作するとは
思ってないっていうか。」
成美さん
「信じてるんじゃなくて
私にはそんな
裏工作なんて出来ないって
下に見てるんだと…」
向かい側に座る成美さんは
まつ毛が長くて、
本当に可愛らしい人だが
あのキラキラインスタの裏で
こんな目にあってたとは…
やっぱり人の家庭のことって
見た目だけでは分からない。
私
「それで、その続きですけど
そのDMの人、それだけでは
終わらないですよね。」
成美さん
「はい。こっちが
この1週間後のDMです。
これは夫に見せました。」
そう言って成美さんはまた
私にスクリーンショットを見せる。
DMの内容
「昨日の食事、ご主人のお口に
合わないんじゃないですか。
なんか高い食材ばっかり
自慢してますけど
結局のところ
食材に頼ってばかりで
手の込んだ料理とは
程遠いと思いますけど。
ご主人は奥様の手料理
全然美味しくないって
いつも言ってますよ。」
読み終わって、
ため息が出た。
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