登場人物

● 芽衣 :今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた    

     私(パンダ)の高校時代からの友人。

●小林成美:ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ

      女子。5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。

      しかし、その後私に相談のメールがきて…

● 小林瑛太:成美の夫で、ジェシカのビジネスパートナー

      何かありそう。

● 萌さん : 成美の友達。成美が不倫をしていると、私に伝えて
      きたが、その真相はまだわからない。

● ジェシカ:ホームパーティーの主催者で、芽衣の仕事のパート
      ナーになる予定。

 

 

 

成美さんと瑛太さんの

付き合って1年目の話を聞いて

 

もう瑛太さんの方が

ほぼモラハラ確定だと

わかって聞いているからなのか

 

 

 

すでに

(なんでそんな怪しそうな人を

 選んでしまったのだ…)

 

 

 

とか思ってしまうが

 

 

そんなことは、その人が

大好きで付き合っている時

当人にわかるはずもない。

 

 

 

 

 

 

 

瑛太さんとの食事から

2週間後。

 

 

成美さんは瑛太さんの

実家の前に来ていた。

 

 

 

成美さん

「ねぇ、この感じで

 瑛太さんのお母さん

 気に入ってくれるかな。」

 

 

 

 

瑛太さん

「気に入るに決まってるよ。

 

 それにもし成美がうちの母親に

 なんかダメ出しされるような

 ことがあったら

 僕が守るから大丈夫。」

 

 

 

 

そんな会話のやりとりがありながら

(ただいまー)

という瑛太さんの後ろを

成美はついていった。

 

 

 

 

瑛太さんの母

「はじめまして、あらまぁ、

   噂通り可愛らしい方!!」

 

 

 

成美さん

「はじめまして!」

 

 

 

瑛太さんの母親の笑顔を見て

成美さんは安心して

嬉しくなった。

 

 

 

成美さん

「これ、ケーキなんですけど…」

 

 

 

瑛太さんの母

「えー、ここのケーキ

 私大好きなのよ!!

 

 もしかして、瑛太が

 そう言ったのかしら!」

 

 

 

成美

「あ、実はそうなんです。」

 

 

 

 

そんな話をしながら、

居間に通されると

 

知的なオーラ漂うお父さんが

奥の椅子に腰掛けていて

その前のテーブルの上には

アルバムが山ほど乗せられていた。

 

 

 

 

瑛太さんの母

「成美さんに、

 瑛太の子供の頃の写真 

 是非見てもらいたいと思って!

 

 ほら、ここから見て!」

 

 

 

 

瑛太さんの父

「ちょっと母さん。

 

 まだご挨拶も

 ちゃんとしてないのに

 急すぎるだろう。」

 

 

 

瑛太さんの母

「え?そう?だって早く

 見てもらいたいじゃないの!

 

 まぁいいわ、先にお茶と

 いただいたケーキ

 準備しましょうかね。」

 

 

 

 

瑛太さん

「もう、母さん。

 いいからちょっと

 落ち着いてくれよ。」

 

 

 

瑛太さんが

呆れたように笑う。

 

 

 

 

それからお母さんが

お茶を入れてくれている間

瑛太さんは成美さんのことを

両親へ向けて、丁寧に

話してくれたそうだ。

 

 

 

 

 

瑛太さんの母

「でね、この写真の後瑛太が

 派手に転んでしまって

 大変だったのよ!!

 

 

 あ、こっちは家族で旅行して

 途中でこの子、

 熱なんか出ちゃってねー。」

 

 

 

 

お茶が入って、

ケーキが配られてからは

 

瑛太のお母さんはアルバムの写真を

1つずつ説明しはじめて

それはそれは長い、

義母劇場が発動していた。

 

 

 

成美さん

「それにしても、

 すごい数のお写真。

 

 瑛太さんはご両親に

 とっても愛されてるんですね。」

 

 

 

この全ての説明を聞いていたら

一体何時間かかるのだろう…

 

 

そう思いはじめた成美さんは

そりゃあ、好きな人の

子供の頃の写真は

可愛いし、興味深かったりはするが

 

なんとかお義母さんの解説が

短くならないかと、

こちらから少し話題を振りながら

ページをサッサとめくってみた。

 

 

 

瑛太さん

「いやぁでも、このくらいの

 歳の頃はいいだろうけど

 

 思春期の頃は

 この母親の心配性というか

 気にしすぎる感じが

 

 ちょっと面倒だった時も

 あるんだよね。」

 

 

 

 

成美さん

「えっ、

 瑛太さんの高校生の時は

 どんな感じなの?!」

 

 

 

 

なんだかんだ言いながら

初めての訪問で、

初めて見る、好きな人の歴史は

成美さんには興味深く

 

 

 

 

けれど、

 

 

まさかこの先

 

この実家に来るたびに、

瑛太さんの過去の写真を

この母親から

見せ続けられることになるとは

思いもよらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

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