登場人物
● 相談者:萌さん。成美の友人で新婚さん。
● 芽衣 :今回の物語のキーとなる人と私を、出会わせた
私(パンダ)の高校時代からの友人。
● ジェシカ:ホームパーティーの主催者で、芽衣の仕事のパート
ナーになる予定。
●小林成美:ホームパーティーで私に話しかけてきたキラキラ
女子。5歳の息子さん(ハルキくん)がいる。
● 小林瑛太:成美の夫で、ジェシカのビジネスパートナー
● 星野さん : 成美のママ友
萌さんの提案で
グループLINEなんて
作っちゃった私たち。
こんなことしたら、
あとで個別で絶対に
萌さんから連絡くるでしょ…
と思いながら
洗面台で手を洗っていると
成美
「パンダさん!」
成美に声をかけられて
驚いた。
私
「あぁ、成美さん。
…ここ、使いますか?」
成美
「あ、いや…帰ってしまう前に
パンダさんに
お伝えしておきたいことが…」
成美はそう言って、
洗面所の扉をしめた。
ん。
なぜ閉める。
私
「あぁ…それならあとで
個別のLINEでもゆっくり
書いていただけたら…」
成美
「いや、それが無理なんで
先に声をかけたんです。」
私
「……無理?
…って
LINEが、ですか?」
成美
「はい、、あ、正しくは
LINEは出来ますけど、
夫が全部
読んでいるので
本当に相談したいことは
書けないというか…」
私
「え?
個別のLINEを、瑛太さんが
全部読んでる、
ってことですか?」
成美
「…はい…」
いや、本当にそれ、
ホラーやんか。
そういう夫婦、
世の中に一定数いるのですか?
私の身近で
聞かないだけですか??
私
「…それは…えぇと…
…あ、私にお伝えしたいこと
というのは…?」
成美
「パンダさん、
パソコンのアドレス
持ってますか?」
私
「あぁ、ありますよ。」
成美
「じゃあもしご迷惑じゃなければ
それを教えていただけますか?」
…
ご迷惑かどうかは、
内容が分からないので
全然判断できないけど
ここでもやっぱり私は、
ノーが言えない日本人として
パソコンのアドレスを
お伝えするわけで。
私
「…パソコンのアドレスは
…チェックされないんですか?」
成美
「作ったばかりなので、
分からないと思います。
念のために書いた内容も
いただいた内容も
消しますから…」
もう絶対に、
今後成美が私に話したいことって
瑛太のモラハラについてやん。
成美
「あっ、じゃあ私の方が
先に出ますね。
すいません。明日の午後にでも
メールさせていただきます!」
私
「……」
ふぅ。
私は鏡に映った自分を見ながら
ため息をついた。
今日、特に何もしてないのに
疲れたわ。
けれど
このホームパーティーだけの時間で
何かが始まって
解決したものはない。
けれど、
萌さんの思惑は?
成美の家庭は?
シーズン14の物語の
本当の始まりは、
ここからだった。
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